研究課題/領域番号 |
20K21334
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
古賀 大尚 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (30634539)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | セルロースナノファイバー / キチンナノファイバー / ナノポーラス構造 / 炭化 / 半炭化 / ナノカーボン / 光熱変換 / ヨウ素 / バイオナノファイバー / 3Dナノポーラスカーボン |
研究開始時の研究の概要 |
近年、再生可能な太陽光エネルギーを熱に変換して利用するための光熱変換材料に注目が集まっており、海水の淡水化や浄水に向けた水蒸発プロセス、熱電発電等への応用が活発化している。 本研究では、森と海のバイオナノファイバーを炭化して新規カーボン材料を創出し、その3Dナノ構造や分子構造を設計することで、太陽光の高効率熱変換に挑戦する。森と海の再生可能資源を駆使して、人類の重要課題である太陽光エネルギーの最大限活用に向けた新技術を開拓する。
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研究成果の概要 |
本研究では、樹木由来のセルロースナノファイバーやカニ殻由来のキチンナノファイバーを原料に用い、炭化(すなわちカーボン化)する戦略により、太陽光を吸収して熱エネルギーに変換(太陽光-熱変換)するための新規3Dナノカーボンの開発に取り組んだ。その結果、ナノファイバーネットワークが積層したナノポーラス構造体、および、半炭化により形成される高欠陥のカーボン分子構造が、太陽光-熱変換に適していることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、太陽光を熱エネルギーに変換して利用するための光熱変換材料に注目が集まっている。特にグラフェンやカーボンナノチューブのようなナノカーボン材料は、太陽光波長に適した幅広い光吸収帯を持つため有望視されている。しかし、光熱変換機能のさらなる向上が希求されている。本研究は、持続生産可能なバイオナノファイバーを原料に用いて新規ナノカーボンの調製・構造設計を行い、最先端ナノカーボンと比べても優れた光熱変換機能を達成したものである。再生可能な太陽光エネルギーの有効活用、および、持続生産可能なナノカーボン材料としてのさらなる機能開拓に繋がる意義の大きな研究成果と言える。
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