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なぜ淡水モクズガニを海水に入れても死なないのか?高次浸透圧調節ホルモンの探索

研究課題

研究課題/領域番号 20K21342
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
研究機関神奈川大学

研究代表者

大平 剛  神奈川大学, 理学部, 教授 (10361809)

研究分担者 市川 卓  東京農業大学, 生物産業学部, 准教授 (20443393)
豊田 賢治  新潟大学, 佐渡自然共生科学センター, 特任助教 (00757370)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
キーワード浸透圧調節ホルモン / 甲殻類 / モクズガニ / サイナス腺 / 浸透圧 / 眼柄
研究開始時の研究の概要

モクズガニは降海産卵型の通し回遊を行うカニ類であり、高度な浸透圧調節能力を備えている。そのため、淡水モクズガニを海水に入れても死なないが、内分泌の中枢である眼柄を切除したモクズガニを海水に入れると死亡する。この結果は、モクズガニの眼柄内に高次で浸透圧を調節するホルモンが存在することを示している。本研究では、生物活性を指標にしてモクズガニの浸透圧調節ホルモンを探索し、ホルモンの構造を明らかにする。

研究成果の概要

モクズガニは降海産卵型の通し回遊を行うことから、高い浸透圧調節能力を持つ。本研究では、モクズガニのサイナス腺から浸透圧調節ホルモン候補分子を精製した。浸透圧調節ホルモン候補分子のアミノ酸配列を決定したところ、カニ類の血糖上昇ホルモンと相同性を示した。そこで、浸透圧調節ホルモン候補分子の血糖上昇活性を測定したところ、有意な活性が観察された。一方、浸透圧調節ホルモン候補分子の浸透圧調節活性は、生物検定系に問題があり結果を得ることができなかった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

エビやカニなどの甲殻類の浸透圧を上位で制御する浸透圧調節ホルモンが単離・精製された例ははない。そのため、本研究によるモクズガニの浸透圧調節ホルモン候補分子の同定は世界最初の報告例である。モクズガニは通し回遊を行うカニ類として有名であるが、甲殻類の回遊を研究した例は皆無であり、降海や遡河の行動を促すホルモンは不明である。そのため、本研究の成果は甲殻類の回遊制御機構に切り込む世界初の知見となる可能性がある。また、エビやカニなどの甲殻類は高級水産食品として盛んに養殖されていることから、浸透圧の変化によるストレス評価手法の確立にも繋がる成果といえる。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 甲殻類の浸透圧調節ホルモンの探索2021

    • 著者名/発表者名
      星合志樹、萩原裕大、豊田賢治、市川卓、大平剛
    • 学会等名
      第92回日本動物学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2020-08-03   更新日: 2023-01-30  

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