研究課題/領域番号 |
20K21371
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
樋口 雅司 鳥取大学, 農学部, 准教授 (70614791)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | ウシ / 下垂体 / 毛包 / 組織幹細胞 / 細胞分離 / 分化 / 牛 / 幹・前駆細胞 / ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでに、齧歯類のPRRX1陽性細胞は組織幹細胞として複数の組織に定着していること、そして、分離した毛包由来PRRX1陽性細胞は運命転換により下垂体にのみ存在する性腺刺激ホルモン産生細胞へ分化することを報告してきた。しかしながら、この現象が哺乳類全般に広く適用できるかは不明である。そこで本研究では、齧歯類の成果を基盤にウシ毛包由来PRRX1陽性細胞(=毛包幹細胞)の純化技術を確立し、その細胞が性腺刺激ホルモン産生細胞へ分化することを立証する。
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研究成果の概要 |
申請者がモデル動物であるマウスを用いて開発した下垂体前葉および髭毛包に存在する組織幹細胞の分離技術を応用して、ウシ下垂体前葉および髭毛包の組織幹細胞の分離を試みた。その結果、ウシ下垂体前葉に存在する組織幹細胞の分離および培養に成功した。しかしながら、既報の分化誘導法では、ウシ下垂体前葉の組織幹細胞は性腺刺激ホルモン産生細胞へ分化しないことが明らかになった。また、ウシ髭毛包からは初代培養に必要な細胞数を確保できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ウシ下垂体前葉に存在する組織幹細胞を分離することに初めて成功した。下垂体前葉組織幹細胞は下垂体前葉ホルモンを産生する5種類の細胞への分化機構を調べるために不可欠なツールであるが、これまでに齧歯類以外で組織幹細胞を分離する技術は存在していなかった。本研究の成果により、ウシ下垂体における細胞分化機構の解明が進むこと、そして、その先には下垂体前葉ホルモンを体外生産する技術を開発することが期待できる。
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