研究課題/領域番号 |
20K21381
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 耕一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (10262073)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | マグネシウムイオン / 恒常性維持機 / 細胞内ネットワーク / 大腸菌遺伝学 / 膜輸送体 / 恒常性維持機構 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内で大半のMg2+をプールしているMg2+貯蔵体は、そもそもセントラルドグマにおける生体高分子合成基質・エネルギーソース(ヌクレオチド3リン酸)や、合成装置そのもの(リボソーム)であるため、合成装置それ自身の産生も厳密にコントロールされていることが予想される。従って、これらの解明のために、【1】Mg2+恒常性維持に関わる分子群の網羅的探索【2】Mg2+濃度と各種分子装置の合成・活性制御における動態解析、それぞれの研究計画を実施し結果を統合することで細胞内Mg2+恒常性維持ネットワーク機構の解明を行なう。
|
研究成果の概要 |
Mg2+は、核酸やタンパク質の機能発現から、触媒機能の実現など、極めて広範囲な細胞内プロセスに関わるとりわけ重要な金属カチオンであり、その細胞内濃度の恒常性維持の分子機構の多くは未解明である。本研究は、大腸菌高濃度Mg2+要求株から多数の抑圧変異を分離し、NGSを活用した全ゲノム解析を実施することで、Mg2+の恒常性に関わる多数の新規因子の同定および機能ネットワークを明らかにした。これにより今まで不明だった細胞内Mg2+の恒常性に寄与する分子機構ネットワークの全体像が明らかになってきた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マグネシウムイオン(Mg2+)は、生命機能維持に必須となる特別な金属イオンです。生物は細胞内のMg2+を一定に保つ仕組みを備えていますが、その仕組みは未解明でした。本研究は大腸菌を用いた解析により多数の新規因子の同定に成功しました。この研究成果は生命機能に密接な役割をもつMg2+に関する原始生命の起源解明やさらにはMg2+の恒常性に関する疾患に対処する創薬戦略の基盤になることが期待できます。
|