研究課題/領域番号 |
20K21390
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平野 恭敬 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (40580121)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 老化 / ショウジョウバエ / エピジェネティクス / 発光 / 個性 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化社会に直面した現在、老化に伴う様々な器官の機能低下を軽減し、健康寿命を延長することは社会的急務である。これまでの研究では、老化を全個体で一様なものと捉えられ、集団の中で共通な老化関連因子を同定するように研究が展開されてきた。しかし老化速度には個体差が大きく、また呈する器官障害も異なる。本研究では老化を個体間で異なるもの(老化個性)と捉え、老化個性を生きた状態で時空間的に可視化することで、老化個性の新たな概念を提唱する。本研究は老化研究における集団解析から脱却し、個性に着目する点で挑戦的であるが、将来的にテーラーメードな健康寿命の延長につながる創薬基盤が創出されることを期待する。
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研究実績の概要 |
高齢化社会に直面した現在、老化に伴う様々な器官の機能低下を軽減し、健康寿命を延長することは社会的急務である。これまでの研究では、老化を全個体で一様なものと捉えられ、集団の中で共通な老化関連因子を同定するように研究が展開されてきた。しかし老化速度には個体差が大きく、また呈する器官障害も異なる。従って老化を集団すべてで解析するこれまでの方法を世襲するのではなく、集団の中の個性に着目した方法論が必要と考えられるが、そのような試みはない。本研究では老化を個体間で異なるもの(老化個性)と捉え、老化個性を生きた状態で時空間的に可視化することで老化個性の新たな概念を提唱する。 ショウジョウバエを用いた我々の解析から、老化に伴う遺伝子発現変動は個体ごとに大きく異なり、老化個性を表現している可能性が示唆された。発現変動する遺伝子をレポーターとして用いることで、我々は老化個性を示した個体を生きた状態で可視化することに成功した。これにより、時空間的な老化キネティクスを詳細に解析し、現在、この新たなツールを用いてメカニズム解析に着手した。特に、個性を維持する機構としてエピジェネティック制御に焦点を当てている。今後、順遺伝学的スクリーニングを行うことにより、各老化個性がどのように制御されるか、どのように改善されるかを追求していく。本研究を進めることにより、将来的にテーラーメードな健康寿命の延長につながる創薬基盤が創出されることを期待する。
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