研究課題/領域番号 |
20K21392
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
島村 達郎 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (90391979)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | GPCR / XFEL / 受容体 / X線自由電子レーザー |
研究開始時の研究の概要 |
X線自由電子レーザーを利用した時分割測定は、タンパク質の触媒反応や構造変化などの様子を連続的なスナップショットとして解析できる新しい手法として期待されている。この手法は、光の照射で構造変化を開始する光感受性のタンパク質に対しては適用しやすいが、光非感受性のタンパク質に対しては適用が難しい。本研究計画は、光非感受性のタンパク質であるGタンパク質共役型受容体(GPCR)について、X線自由電子レーザーを利用した時分割測定に挑戦するものである。
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研究成果の概要 |
X線とレーザーの性質を併せ持つX線自由電子レーザー(XFEL)は、タンパク質の構造変化を高分解能で観測するための時分割測定に利用できる。本研究では、リガンドの結合により活性型・不活性型に構造変化するGタンパク質共役型受容体(GPCR)の時分割測定を目指し、様々な条件検討を行った。現在までに、不安定で結晶化が難しいドパミンD2受容体のアポ構造の構造解析に成功した。アポ状態の結晶の分解能が改善できれば、時分割測定により、薬剤結合後のドパミンD2受容体の構造変化の観測が可能となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質の多くは、動作することで機能を果たしていため、生命現象を理解するには、タンパク質の動きの過程を解明することが必須である。X線自由電子レーザー(XFEL)は、X線とレーザーの性質を併せ持つ新しいX線で、XFELを利用した時分割測定によりタンパク質の構造変化を高分解能で観測することが可能となった。本研究ではドパミンD2受容体について、時分割測定に必須であるアポ状態の構造解析に成功した。分解能の改善により時分割測定にが可能となれば、ドパミンD2受容体の機能上、創薬上の重要な知見が取得できると期待される。
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