研究課題/領域番号 |
20K21410
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
正井 久雄 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基礎医科学研究分野, 所長 (40229349)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 熱ショック / 酸化ストレス / 浸透圧ストレス / 栄養ストレス / Claspin / Chk1 / DNA複製チェックポイント / 統合的ストレス応答 / NA複製チェックポイント / 複製障害 / 複製チェックポイント / ゲノム不安定性 / 生体ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
発がんの過程は複雑であるが、がんの原因となるゲノム変動の大部分は、細胞周期進行において最も時間のかかるDNA複製 (6-8時間)の過程の不全により、直接・間接に引き起こされる。 我々は、種々の細胞に、種々の細胞ストレス(高温、酸化、浸透圧、低酸素、LPS等)を与えることにより(3時間)、Claspinに依存してChk1の活性化が起こることを発見した。この事実は、複製とは一見関連していない細胞ストレスを短時間与えることにより、複製障害が誘起され、複製ストレス応答経路が活性化される可能性を示唆する。 本申請では、種々の細胞ストレスにより、誘導される複製障害のメカニズムとそれによるがん化の可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
種々の細胞ストレス(高温、酸化、ヒ酸塩、浸透圧、低酸素、LPSなど)は、複製ストレス応答経路を活性化する。複製を阻害するヒドロキシ尿素と同様に、ヒ素塩、高温、過酸化水素は、DNA複製を強く阻害した。他のストレスは、DNA複製を顕著に阻害しなかったが、いずれもChk1を活性化し、DNA損傷を誘導した。さらに、一般にS期におけるChk1活性化はClaspinに強く依存したが、G1期における活性化のClaspin依存性は低かった。又、細胞ストレスに対する統合的な応答経路に関与するGCN2, HRIキナーゼが高温におけるChk1活性化に必要とされることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストレスは、身体の機能に大きな影響を与える。一方、複製ストレスは、ゲノム不安定性の誘導を介して発がんの究極的な原因となる。細胞は、それを取りまく環境の変化(温度変化、酸素レベルの変動、細菌感染、酸化ストレスなど)に応答して、種々のシグナル経路を発動し、適応を図る。本研究成果では、環境ストレスと複製ストレスのcross talkの存在を証明し、生体ストレスの蓄積が、発がんなどの疾患に至る分子経路を明らかにした。これらの発見は、人の発がんの予防のための新たな方策を示唆する。
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