• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

脳深部への光伝達の新たな経路の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K21416
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

永田 崇  東京大学, 物性研究所, 助教 (90589962)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
キーワード光受容 / 脳深部 / 光生物学 / 視神経
研究開始時の研究の概要

哺乳類などの脳の深部領域には光センサータンパク質を持つ光感受性の細胞が存在しているが、どのように光が到達するのかはよくわかっていない。本研究では脳深部へ光を伝達し得る新たな経路の候補として視神経に着目する。視神経は眼の中の網膜から脳深部へと伸びており、光ファイバーに類似した構造を持つため、光が効率よく伝達される可能性が考えられる。この可能性を検証するため、マウス等の視神経の光伝達効率の評価や、実際に視神経を通って脳深部に到達する光の定量的解析を行う。

研究成果の概要

哺乳類を含む多くの脊椎動物の脳深部には光受容タンパク質オプシンが発現しており、光センサーの機能を持つ細胞による『脳内光受容』が行われていることが示唆される。しかし特に哺乳類などでは、頭上からの光は毛・皮膚・頭蓋骨・脳組織によって反射、吸収、散乱を受けるため、脳深部まで光が届くのかについて疑問視されている。本研究では、光が眼球を通る経路で脳深部に到達する可能性を検討した。脳深部の光強度やスペクトルを測定できる実験系を新たに構築し、マウスの眼球から光を入射させたときの脳深部の光強度を測定した。その結果、皮膚や頭蓋を経由するよりも、眼を経由した方が効率よく脳深部に伝達されることが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年の研究により、マウスなどにおいて脳深部に発現するオプシンが光依存的に体温の調節や体の活動レベルの制御に関わっていることが明らかになりつつある。本研究により脳深部への効率的な光経路の候補が明らかになったことで、光が動物の生理機能に与える影響を理解するために、脳内での光受容の研究が更に重要になると考えられる。またヒトの脳も光に応答して様々な生理的変化を引き起こすことが既に知られており、将来的にヒトにおいても同じ光経路が明らかになれば、医学的な観点からも大きな波及効果につながる可能性がある。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Reversible Photoreaction of a Retinal Photoisomerase, Retinal G Protein-Coupled Receptor RGR2023

    • 著者名/発表者名
      Naoya Morimoto, Takashi Nagata, Keiichi Inoue
    • 雑誌名

      Biochemistry

      巻: 62 号: 9 ページ: 1429-1432

    • DOI

      10.1021/acs.biochem.3c00084

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rhodopsin-bestrophin fusion proteins from unicellular algae form gigantic pentameric ion channels2022

    • 著者名/発表者名
      Rozenberg A,Kaczmarczyk I,Matzov D,Vierock J,Nagata T,Sugiura M,Katayama K,Kawasaki Y,Konno M,Nagasaka Y,Aoyama M,Das I,Pahima E,Church J,Adam S,Borin VA,Chazan A,Augustin S,Wietek J,Dine J,Peleg Y,Kawanabe A,Fujiwara Y,Yizhar O,Sheves M,Schapiro I,Furutani Y,Kandori H,Inoue K,Hegemann P,Beja O,Shalev-Benami M.
    • 雑誌名

      Nature Structural & Molecular Biology

      巻: 29 号: 6 ページ: 592-603

    • DOI

      10.1038/s41594-022-00783-x

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Rhodopsins at a Glance2021

    • 著者名/発表者名
      Takashi Nagata, Keiichi Inoue
    • 雑誌名

      Journal of Cell Science

      巻: 134 号: 22

    • DOI

      10.1242/jcs.258989

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり

URL: 

公開日: 2020-08-03   更新日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi