研究課題/領域番号 |
20K21437
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 (2021-2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020) |
研究代表者 |
高橋 史憲 東京理科大学, 先進工学部生命システム工学科, 准教授 (00462698)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 環境応答 / ストレス / ペプチド / 長距離シグナル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、浸透圧ストレス依存的に細胞外に放出される分泌ペプチド群を組織別に網羅的に同定し、それら分子群が関わる制御機能を解析することで、植物個体全体での時空間的な分子ネットワークの基盤を、詳細に明らかにする。さらに申請者が報告したCLEペプチドシグナルを基軸として、浸透圧ストレス応答におけるペプチド群による長距離シグナルを介したストレス情報の共有メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では、浸透圧ストレス依存的に細胞外に放出される分泌ペプチド群を網羅的に同定し、そ浸透圧ストレス応答におけるペプチド群によるストレス情報の共有メカニズムの解明を行った。その結果、ストレス依存的に修飾を受けるタンパク質またはペプチドの同定に成功した。さらに候補因子群の変異体を作出し、機能解析を行うことで、候補因子の絞り込みを行った。その結果、1つの候補因子変異体は浸透圧ストレス応答に弱い表現型を示すことを明らかにした。これらの結果は、ストレス情報の共有メカニズムを制御する重要な因子の同定に成功したことを示す成果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物は、動物と異なり神経を持たないにもかかわらず、様々な器官で環境情報を感受し、環境ストレスに適応していることから、外界の環境変化を素早く認知し、植物個体全体で情報を共有・統合して、ストレス耐性を獲得するための器官間コミュニケーションシグナルが存在することが考えられる。本研究では、ストレス依存的に細胞外に放出される複数のペプチド分子群を同定し、植物体におけるその機能を明らかにした。これらの知見を活用することで、様々に変化する環境ストレスに対して、詳細に応答可能なストレス耐性作物の開発の一助を担う研究となった。
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