研究課題/領域番号 |
20K21469
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
徳山 英利 東北大学, 薬学研究科, 教授 (00282608)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 連続反応 / クロスカップリング / 遷移金属触媒 / 亜鉛試薬 / ケトン / ワンポット反応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では遷移金属触媒を用いたクロスカップリング反応に対して、申請者が最近見出した「配位子の添加のみによって触媒構造の動的変化を惹起し連続反応を制御する方法論」を基盤として、単一のクロスカップリング反応を高度に集積した独自の超効率的ワンポット多段階連続クロスカップリング反応を開発する。本研究により、ステップエコノミー を極限まで追求した高次構造天然物の迅速合成をデモンストレーションし、複雑分子の合成が医薬開発の障壁となる創薬の現状をブレークスルーする革新的な方法論の創出を目指すとともに、遷移金属触媒を利用したワンポット連続クロスカップリング反応の設計に対する新たな概念を提供する。
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研究成果の概要 |
以前著者らが見出したPd触媒存在下進行するチオールエステルと有機亜鉛試薬試薬とのカップリング反応によるケトンの合成反応を基に、配位子による触媒の動的制御を利用したジチオカーボネートと有機亜鉛試薬試薬との連続的カップリング反応を検討し、これまで困難であったアリールおよびヘテロアリール亜鉛試薬を利用した非対称ケトン合成法の開発に成功した。また、本連続反応を利用したアルカロイド(+)-cylindricine Cの短段階合成に成功し有用性を実証した。さらに、本連続カップリング反応を応用した非対称1,3-ジケトン誘導体合成法の開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本反応は、類似の報告がなく学術的に独創性が高い。また、配位子による触媒の動的制御は他の反応へも応用可能であり、新規連続反応の開発につながることが期待される。さらに、本反応により、中分子領域の高次構造天然物と幅広い誘導体の収束的かつ網羅的な合成供給につながり、医薬資源のマイニング、高次構造天然物、誘導体の迅速合成を基にしたライブラリー構築と構造活性相関研究、また、高次構造天然物をモチーフとする分子プローブの開発を利用した作用機序の解明など、創薬研究に与える波及効果は極めて大きい。
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