研究課題/領域番号 |
20K21475
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
加藤 将夫 金沢大学, 薬学系, 教授 (30251440)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 妊娠高血圧症候群 / 遺伝子組換えタンパク質 / アミノペプチダーゼ / アンジオテンシン / 薬物動態 / 降圧薬 / 動物モデル / 質量分析装置 / 体内動態 / ドラッグデリバリーシステム / 数理モデル |
研究開始時の研究の概要 |
組換えタンパク質の精製: 膜貫通領域を削除したFc融合組換えタンパク質を哺乳類細胞に遺伝子導入し発現・精製する。 体内動態:組換えタンパク質を静注後の血漿・臓器中濃度推移を測定し体内動態パラメータを算出する。妊娠マウスにおける125I標識体の分布や、蛍光標識体投与後の組織切片蛍光観察により、胎児移行性を検討する。 薬効評価:HDPモデルマウスに組換えタンパク質を投与し、妊娠期間、胎児数と体重、収縮期血圧、組織染色(毒性)、昇圧ペプチド濃度を測定する。 融合タンパク質最適化:融合領域にさまざまな個数のリンカーを導入し動態と薬効を最適化する。 数理モデル構築:生理学的速度論(PBPK)モデルを構築する。
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研究成果の概要 |
妊娠高血圧症候群患者の血漿では、昇圧ペプチドangiotensin II (Ang II)の加水分解を担うaminopeptidase A (APA)活性が低い。本研究は、遺伝子組換えヒトAPAタンパク質を作製し、その体内動態と薬理活性の解明を目的とした。ヒトAPAをコードする遺伝子を哺乳類細胞に導入し、培養上清から組換えタンパク質を精製した。精製したrhAPAはAng IIを加水分解しAngIIIが生成されたことから、酵素活性を有する組換えタンパク質を作製することができた。APAを種々のリンカー配列を介してFcタンパク質と融合させることで、酵素活性とマウスにおける体内動態特性が改善された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠時には多くの高血圧治療薬が禁忌であるため、妊娠高血圧症候群に対する治療薬は極めて限られる。低分子薬は胎盤を通過する可能性があるため胎児に対する影響の可能性を排除できない。一方、遺伝子組換えタンパク質であれば分子サイズが大きく胎盤透過性は低いと予想されるため、安全性の高いモダリティとして妊娠高血圧症候群の降圧治療に応用できる可能性があり、社会的意義は大きい。本研究においては、リンカー配列を介してFcタンパク質と融合させることでAPAの酵素活性と体内動態特性が改善されることが示された。本研究は生体内に存在する酵素を遺伝子組換えタンパク質として応用する上で有益な方策を示した点で学術的意義がある。
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