研究課題/領域番号 |
20K21477
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
片平 正人 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (70211844)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / プリオン蛋白質 / アミロイドβ / RNAアプタマー / アプタマー / 4重鎖 / プリオン / 相互作用 / 抗アルツハイマー病 / プリオンタンパク質 / Aβタンパク質 / LTP / Aβ |
研究開始時の研究の概要 |
神経細胞の表面のプリオン蛋白質(PrP)は、オリゴマー化したアミロイドβ(Aβ)蛋白質の受容体として機能し、アルツハイマー病と密接に関連するAβオリゴマーの病因性シグナルを細胞内に伝達する事が報告された。PrPに対する抗体でPrPをマスクして受容体として機能できないようにすると、Aβオリゴマーの病因性シグナルは、細胞内に伝達されない事も報告された。本研究では抗体ではなく、PrPに高い親和性で結合するRNA分子(RNAアプタマー)を用い、これによってPrPをマスクする事でPrPが受容体として機能できないようにし、Aβオリゴマーの病因性シグナルが細胞内に伝達するのを阻害する事を試みる。
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研究成果の概要 |
神経細胞の表面にアンカリングされたプリオン蛋白質(PrP)は、オリゴマー化したアミロイドβ(Aβ)蛋白質の受容体として機能し、アルツハイマー病と密接に関連するAβオリゴマーの病因性シグナルを細胞内に伝達する事が報告された。本研究ではPrPに高い親和性で結合するRNA分子(RNAアプタマー)を用い、これによってPrPをマスクする事でPrPが受容体として機能できないようにし、Aβオリゴマーの病因性シグナルが細胞内に伝達するのを阻害する事を、京都大学工学研究科の森泰生教授・中尾章人助教との共同研究により試みた。その結果、RNAアプタマーがPrPの受容体としての働きを阻害する事が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アミロイドβ(Aβ)蛋白質の病因性シグナルが、細胞表面の受容体であるプリオンタンパク質を介して細胞内に伝達される事を、プリオンタンパク質に対するRNAアプタマーによって遮断できる事が示唆されたことは、アルツハイマー病の治療に向けた新たな基盤となる可能性を有する新知見であり、学術的及び社会的に意義がある。
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