研究課題/領域番号 |
20K21494
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 (2021) 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2020) |
研究代表者 |
竹内 恒 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (20581284)
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研究分担者 |
徳永 裕二 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部 ), 助教 (80713354)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 中分子 / 膜透過 / 創薬 / モダリティ / NMR / 創薬基盤技術 / 膜透過活性 |
研究開始時の研究の概要 |
生体に作用する新たな機能性分子(モダリティ)の開拓は、生物学的研究の幅を広げるだけでなく、治療できなかった病気を治せようになるなど、社会に対しても大きな波及効果を与える。現在、特に注目を集める中分子は、その細胞膜透過性が期待される一方で、膜透過性を評価する技術は不十分である。また、任意の標的に対して膜透過性の中分子を設計する技術は確立されていない。申請者は(1)生きた細胞で中分子の細胞膜透過を評価する手法(2)細胞内タンパク質による引き抜きを利用した中分子の膜透過性を改善法の確立に、独自のNMR技術を改良することにより挑戦し、中分子の活用を推進する生物学的・創薬科学的基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では、中分子が水中あるいは膜環境において、どのような構造を有するのかを溶液NMR法により明らかにすることで、中分子の立体構造と膜透過性の有無を関連付けて議論する新たな技術の開発を行った。その結果、環状ペプチドの細胞内移行性が、環境に応じた柔軟な構造変化により実現されることが明らかとなった。また、細胞内の標的に対して結合する速度をin-cell NMR法により生きた細胞で直接評価する技術を確立する技術の確立を目指し研究を行い、定量性には改善の余地があるものの中分子膜の透過に伴う中分子複合体の細胞内における増減を生きた細胞で直接評価する技術を確立することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体に作用する新たなモダリティの開拓は、生物学的研究に用いることのできるツールの幅を広げ、新たな知を創造するだけでなく、例えば創薬分野において、これまで治療できなかった病気を治す医薬の開発につながるなど、社会に対しても大きなインパクトを与える。本研究は特に注目を集める新規モダリティである中分子について、モダリティとしての確立においてネックになっている中分子に膜透過性を付与する技術また、中分子の膜透過性を評価する技術の確立を目指したものである。本研究における成果は、中分子をモダリティ―として確立するのに不可欠な情報を与えるため、その学術的、社会的意義は大きい。
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