研究課題/領域番号 |
20K21504
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
石黒 啓一郎 熊本大学, 発生医学研究所, 教授 (30508114)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 減数分裂 / 不妊 / 卵巣 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は不妊患者における減数分裂関連因子異常の探索と疾患モデルマウスでの検証を目的とする。申請者は減数分裂の開始に決定的な役割を担う新規の生殖細胞特異的因子MEIOSIS initiator (MEIOSIN)を同定した。Meiosin遺伝子欠損マウスの成体卵巣の表現型は、ヒトの不妊疾患と酷似することからMeiosin遺伝子それ自身或いはMEIOSINによって制御される下流の遺伝子が原因となっている可能性が考えられた。本研究では疾患モデル動物の作製による検証によって、ヒトの不妊疾患とMEIOSINの転写制御下に置かれる減数分裂関連遺伝子群との関連について検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は原発性卵巣不全患者における減数分裂関連因子異常の探索と疾患モデルマウスで の検証を目的とする。本研究ではエキソーム解析による臨床研究から原因遺伝子の特定と疾患モデル動物の作製による検証によって、原発性卵巣不全疾患とMEIOSINの転写制御下に置かれる減数分裂関連遺伝子群との関連について検討した。その結果、タンパク質をコードする配列へのアミノ酸変異、(2)スプライシングに影響を与える配列に変異を示す例が見つかったが、いずれもヘテロ接合と予測された。 MEIOSINの転写制御下に置かれる減数分裂関連遺伝子群について疾患モデル動物の作製と解析を行い、雄性不妊を示す遺伝子を見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は疾患モデル動物を用いた研究により検証されたものですが、FBXO47遺伝子はヒトにも存在することがわかりました。ヒトに見られる不妊症は原因が不明とされる症例が多く、今回の発見は、特に卵巣不全や無精子症や精子形成不全を示す不妊症の病態の解明に資するものと期待されます。また、MEIOSINの指令下で働くことが予想される他の機能未解明の遺伝子の働きについてはまだ十分に解明されていません。今後、卵子・精子の形成過程におけるこれら他の遺伝子の働きも同時に解明することで、生殖医療に大いに貢献できると期待されます。
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