研究課題/領域番号 |
20K21505
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
樽野 陽幸 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20706824)
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研究分担者 |
村上 達郎 京都府立医科大学, 医学部, 研究員 (30848502)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | シナプス / ATP / イオンチャネル / CALHM / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
舌で甘味・苦味・うま味を受容する味蕾細胞では、呈味物質が受容体に結合すると活動電位が惹起されて神経伝達物質ATPを放出する。これらの味蕾細胞はシナプス小胞をもたず、プレシナプス膜に密着する巨大ミトコンドリアをATP供給源としてATP透過性イオンチャネルを放出路とする新しい化学シナプス様式“チャネルシナプス”を有する。しかし味蕾以外でのチャネルシナプスの発現組織や細胞種、細胞内局在、役割は不明である。そこで本研究では、チャネルシナプスを発現する組織を網羅的に探索し、チャネルシナプス研究領域を全身に展開していく萌芽の開拓を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、近年発見された新しい神経伝達様式であるチャネルシナプスの全身分布を網羅的に解析した。まず、マウスを用いてCALHM1とCALHM3の共発現臓器を網羅的に解析し、複数の臓器での共発現を確認。その上で、これら細胞がチャネルシナプスを形成する可能性を示す構造的な証拠を得た。これにより、チャネルシナプスが全身で普遍的に存在し、神経科学の新たな研究領域を開拓する可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
チャネルシナプス研究を全身展開し、その普遍的重要性を示す研究にとって重要な知見を与えるとともに、今後、チャネルシナプスが生み出す新たな神経科学研究領域の萌芽となった。本研究の結果からチャネルシナプスが担う生命現象は多岐にわたると考えられ、チャネルシナプスは将来、様々な疾患の理解や創薬標的になるものと考えられる。
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