研究課題
挑戦的研究(萌芽)
狂牛病(BSE)は感染したウシ肉骨粉を食べただけで発症するウシのプリオン病である。プリオン病は、病因構造のプリオンタンパク質が正常型の内在性プリオンタンパク質を次々に病因型に構造変換していくことにより発症する。パーキンソン病は、α-Synucleinの凝集が神経回路を伝搬して広がる「プリオン病」の一種であることが明らかになってきた。本研究では、消化管経由で取り込まれる食肉由来の病因性α-Synucleinが、α-Synuclein凝集の起源となる可能性を検証する。
パーキンソン病は、α-Synucleinの凝集が神経回路を伝搬して広がる「プリオン病」の一種であることが示唆されている。病理学的解析から、消化管神経叢がα-Synucleinの凝集化の起始点の有力な候補の一つであるが、本課題では食餌由来のα-Synuclein凝集が伝播する可能性とその条件を、ショウジョウバエをモデルとして解析した。その結果、食餌由来のα-Synuclein凝集が神経終末に到達すること、消化管の炎症はリスクを増強することが示唆された。
パーキンソン病はα-Synucleinの凝集が数十年にわたり神経回路を伝播し広がっていく全身性の神経変性疾患であると考えられている。本研究で消化管炎症がα-Synuclein凝集の末梢神経終末への到達リスクになることが示唆された。α-Synuclein凝集は、モデル動物にて種間を超えて伝播する可能性が示唆されている。更なる研究が必要であるが、食事からのα-Synuclein凝集の感染・消化管炎症をパーキンソン病のリスクとして考慮していく必要性を提起するものである。
すべて 2023 2022 2021 2020 その他
すべて 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 4件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 14件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 2件、 招待講演 5件) 図書 (1件) 備考 (4件)
Biomolecules
巻: 13 号: 1 ページ: 178-178
10.3390/biom13010178
iScience
巻: 25 号: 12 ページ: 105476-105476
10.1016/j.isci.2022.105476
NPJ Parkinsons Dis.
巻: 8 号: 1 ページ: 97-97
10.1038/s41531-022-00367-y
Mov Disord.
巻: 37 号: 10 ページ: 2075-2085
10.1002/mds.29162
Hum Mol Genet.
巻: 31 号: 15 ページ: 2623-2638
10.1093/hmg/ddac064
Frontiers in Cell and Developmental Biology
巻: 10 ページ: 1-12
10.3389/fcell.2022.996061
Frontiers in Neurology
巻: 13 ページ: 764917-764917
10.3389/fneur.2022.764917
International Journal of Molecular Sciences
巻: 22 号: 7 ページ: 3708-3708
10.3390/ijms22073708
巻: 9
10.3389/fcell.2021.734475
Journal of Cell Science
巻: 134 号: 22
10.1242/jcs.258699
Autophagy
巻: 17 号: 1 ページ: 1-382
10.1080/15548627.2020.1797280
Cell Reports
巻: 36 号: 12 ページ: 109729-109729
10.1016/j.celrep.2021.109729
Human Molecular Genetics
巻: 30 号: 18 ページ: 1693-1710
10.1093/hmg/ddab115
Int. J. Mol. Sci.
巻: 21 号: 12 ページ: 4250-4250
10.3390/ijms21124250
巻: 21 号: 9 ページ: 9-9
10.3390/ijms21093301
https://www.juntendo.ac.jp/graduate/laboratory/labo/parkinsons_disease/k4.html
https://www.juntendo.ac.jp/graduate/laboratory/labo/parkinsons_disease/
https://www.juntendo.ac.jp/news/20200325-02.html