研究課題/領域番号 |
20K21536
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
柴田 淳史 群馬大学, 未来先端研究機構, 准教授 (30707633)
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研究分担者 |
山内 基弘 九州大学, アイソトープ統合安全管理センター(馬出地区), 准教授 (60437910)
安原 崇哲 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (90757056)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | DNA二本鎖切断 / 放射線 / 染色体転座 / DNA切断 / 発がん / 転写共役型DNA修復 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では最新の分子生物学的手法を導入し、これまで困難とされたヒト静止期細胞における染色体転座の分子メカニズムの解明を目標にする。本研究の達成により、ヒト成体の大半を占める静止期細胞がどのようにしてDNA損傷から遺伝情報を守り、発がんを抑制しているのかが明らかになる。もう一つの波及効果として、医療分野の面では、G1期に停止しているがん幹細胞の化学療法剤・放射線治療時の細胞致死誘導メカニズムの解明に繋がると考えている。
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研究成果の概要 |
発がんに大きく関わる染色体転座は、DNA二本鎖切断(DSB)の修復エラーにより生じる。しかしながら、発がんに繋がる遺伝子領域間での染色体転座がどのような過程で生じるかは未だ多くが明らかになっていない。本研究課題では、任意の場所とタイミングでDSBを人為的に誘導するヒト培養細胞実験系を確立し、転写活性を有する遺伝子間における染色体転座アッセイ系を構築することで、染色体転座を引き起こす分子機構解明を目指した。タモキシフェン誘導体40HTにて制限酵素AsiSIが核内に誘導されるシステムを網膜色素上皮細胞において構築し、DSB染色体転座の検出手法を作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DNA二本鎖切断(DSB: DNA double strand break)は、その修復エラーにより重篤なゲノム不安定化を引き起こす。実際、DSB修復異常によって引き起こされるゲノム不安化はがん発症に強く繋がることから、DSB修復研究は人の健康維持に必要不可欠な研究課題である。本研究課題では、発がんに繋がるゲノム不安定化の中でも特に重篤な染色体転座の発生機構の研究を行った。その原理解明は、人体における発がん抑制のための治療戦略の開発に繋がる。
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