研究課題/領域番号 |
20K21547
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
齊藤 泰之 神戸大学, 医学研究科, 講師 (40508842)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | PDXモデル / ヒト化マウス / がん微小環境 / マクロファージ / CD47 / SIRPα |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、研究代表者が独自のノウハウを有している免疫細胞ヒト化マウスを用いた腫瘍モデルの実験系による、マクロファージ、樹状細胞などのヒト骨髄系細胞の機能の再現によるがん微小環境の構築、ならびに患者由来腫瘍(PDX)モデルにおける患者由来がん微小環境の構築と新たな治療標的の探索を目的とし研究を進めていく。本研究成果により、これまで再現が困難であったがん微小環境におけるヒト免疫細胞のin vivoでの評価が可能となり、がん微小環境のさらなる理解に貢献することが期待される。さらに本研究成果は、リンパ腫の病因の理解やマクロファージ、樹状細胞を標的とした新たな診断や治療法の確立に繋がる可能性を有する。
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研究成果の概要 |
免疫細胞ヒト化マウスを用いたリンパ腫患者由来がん異種移植(PDX)モデルの確立と抗ヒトSIRPα抗体の有効性をin vivoで検証することを目的に、ヒトBリンパ腫由来株化細胞もしくはリンパ腫患者細胞を免疫細胞ヒト化マウス(ヒトさい帯血由来CD34陽性細胞を免疫不全マウスに移植したマウス)へ移植することで実験系を確立した。このモデルマウスの腫瘍内におけるヒトマクロファージの浸潤ならびにリツキシマブと抗ヒトSIRPα抗体による抗腫瘍効果を本モデルを用いて示せたことから、がん免疫療法の評価が可能な新たなツールとしての有用性が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者が開発した「免疫細胞ヒト化マウスを用いた患者由来がん異種移植(PDX)モデル」を用いることによって、リンパ腫の病因の理解やマクロファージを標的とした新たな診断や治療法の確立に繋がる可能性を有している。さらに、研究代表者らが見出した膜型分子SIRPαを標的としたがん免疫療法の有効性を検証する前臨床モデルとして有用であることが示されたことから、本研究によって学術的成果と共に、新規がん治療法の創出に資する社会的意義の高い研究成果を得られた。
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