研究課題/領域番号 |
20K21549
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) (2021) 長崎大学 (2020) |
研究代表者 |
村岡 大輔 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫制御TR分野, ユニット長 (20608955)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 腫瘍免疫 / がん免疫療法 / 腫瘍局所 / 不均一性 / 低免疫原性腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
腫瘍は、発現する抗原の免疫原性により高免疫原性腫瘍と低免疫原性腫瘍に大別される。ヒト臨床腫瘍では、これらの腫瘍が混在しており、その不均一性が、免疫療法に対する抵抗性を導く可能性が指摘されている。しかし、その詳細な機構については不明な点が多い。本申請研究では、「腫瘍の免疫原性の違いがどのように免疫療法抵抗性に寄与するのか」を明らかにし、「それらの知見を基盤とした治療法を開発する」ことを目的とする。
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研究成果の概要 |
腫瘍は、発現する抗原の免疫原性により高免疫原性腫瘍と低免疫原性腫瘍に大別される。近年、ヒト臨床腫瘍では、高免疫原性腫瘍部と低免疫原性腫瘍部が混在することが明らかになっており、このような腫瘍はがん免疫療法に対し抵抗性になることが明らかになっている。本研究では、独自開発した、マウスヘテロ腫瘍モデルを用いて、このようなヘテロ腫瘍では各腫瘍部において免疫関連状態のみではなく細胞外基質関連遺伝子の発現も異なることを見出した。また、当腫瘍に対する治療法として、細胞輸注療法を軸とした治療法が効果的であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高免疫原性腫瘍と低免疫原性腫瘍が混在するヘテロジニアスな腫瘍が、どのような機構により免疫療法に対する感受性を獲得するかは依然として不明な点が多い。本研究では、このようなヘテロ腫瘍において、免疫原性の違いが、細胞外基質など腫瘍の構造形成の根幹にかかわる遺伝子発現にまで影響を及ぼすことを明らかにした。また、このような腫瘍には細胞輸注療法を軸とする治療法が効果的であることも明らかにした。以上の結果を組み合わせ発展させることで、今後のがん免疫療法の開発に大きく貢献することが期待される。
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