研究課題/領域番号 |
20K21553
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
北嶋 俊輔 公益財団法人がん研究会, がん研究所 細胞生物部, 研究員 (90566465)
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研究分担者 |
日野原 邦彦 名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (50549467)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | cGAMP / STING / STINGアゴニスト |
研究開始時の研究の概要 |
細胞質内二本鎖DNAセンサーSTING経路を刺激するSTINGアゴニストは、がん細胞や免疫細胞に対して抗ウイルス応答を誘導することで抗腫瘍効果を発揮する。これまでに申請者は、STINGアゴニストの細胞内への取り込み様式ががん細胞と免疫細胞で大きく異なり、がん細胞では同じがん細胞株内であっても、STINGアゴニストの取り込みが単一細胞ごとに大きく異なることを明らかにした。そこで本研究では、STINGアゴニストに対する反応性の有無を基準とした単一細胞解析を行い、これまでに全く見つかっていない、がん細胞において機能的に発現するSTINGアゴニスト輸送体を同定することを目的とする。
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研究成果の概要 |
STINGアゴニストは、がん細胞に作用し抗腫瘍免疫を活性化するが、細胞内への取り込み機序には不明な点が多い。本研究では、単一細胞レベルで細胞を追跡できる発現バーコードを用いて、STINGアゴニストに対する反応性の有無を基準とした遺伝子発現解析を行い、新規STINGアゴニスト輸送体の同定を試みた。細胞を標識したバーコード情報とSTINGアゴニスト処理前後の遺伝子発現情報を同時に読み取ることで、STINGアゴニストに対する感受性が高い細胞群と低い細胞群に分類することが出来る。今後は、がん細胞株を用いて、本研究で抽出されたSTINGアゴニスト感受性を制御する候補遺伝子の機能解析を行う計画である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害薬はがん治療に革命をもたらしたが、一部のがん患者にしか奏功しない。しかし、抗ウイルス応答を活性化させるSTINGアゴニストをがん細胞内に効率的に導入することで、免疫細胞のがんに対する免疫応答を誘導することができる。STINGアゴニストががん細胞内に取り込まれる分子機構は未解明な点が多く、それらを解き明かし制御することで、免疫チェックポイント阻害薬に対する治療抵抗性の克服を目指す。
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