研究課題/領域番号 |
20K21555
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
清宮 啓之 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 分子生物治療研究部, 部長 (50280623)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | グアニン四重鎖 / がん / テロメア / 薬物療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ある種のがん細胞の異常な生存・増殖システムに刻み込まれた、グアニン4重鎖(G4)という特殊な核酸構造の動態攪乱に伴って露呈する細胞脆弱性の本質を解明する。具体的には、G4安定化化合物(G4リガンド)に超感受性を示すがん細胞に特徴的なDNA複製・修復異常、転写・翻訳レベルの脆弱点を特定し、G4リガンド超感受性の分子基盤を明らかにする。本研究のねらいを達成することで、核酸の「かたち」を標的としたがん種横断的プレシジョン医療への道が拓かれると期待される。
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研究成果の概要 |
グアニン四重鎖(G4)と呼ばれる高次核酸構造は、ゲノムの維持継承および機能発現を様々なかたちで制御する。G4を認識して安定化するG4リガンドと呼ばれる化合物は、特定のがん細胞に対してのみ、強い制がん効果を発揮する。本研究では、G4リガンドの作用機序としてDNA損傷の誘導のみならず、特定タンパク質群の生合成の抑制を見出した。さらに、G4リガンドのがん細胞増殖抑制効果を増強する遺伝子変異を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
個別化医療が進歩しつつある現代においては、優れた制がん活性を有する化合物が得られたとき、それが具体的にどのような特徴をもったがんに有効であるのかを事前に予測する技術・手法が求められる。本研究では、有望な創薬シーズであるG4リガンドの制がん作用機序を明らかにするとともに、有効性が期待できるがんの特徴の一端を捉えることができた。これらの成果は、核酸の「かたち」を標的としたがん種横断的なプレシジョン医療に繋がると期待される。
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