研究課題/領域番号 |
20K21559
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分51:ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
伊藤 浩介 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (30345516)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 脳進化 / イルカ / 聴覚 / 脳波 |
研究開始時の研究の概要 |
イルカは、霊長類とは全く異なる進化の道をたどることで、地球で一二を争うほど高度に発達した脳を持つに至った。しかし、そのようなイルカの脳の構造や機能は、驚くほど霊長類とは異なる。とすると、これまで暗黙の前提だった霊長類脳の基本構造や機能は、ヒト脳の高次機能に必須の条件ではないかもしれないと思えてくる。イルカの脳には、脳の基本原理を新しい角度から照らし直す、新知見の宝庫の期待がかかる。 しかし、生きたイルカの脳を調べる手段がない。そこで本研究は、水中のイルカから無麻酔かつ無侵襲で脳波を記録する技術を確立することで、イルカ脳科学への道を切り開くことに挑戦する。
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研究実績の概要 |
イルカは、霊長類とは全く異なる進化の道をたどることで、高度に発達した脳を持つに至った。しかし、そのようなイルカの脳の構造や機能は、驚くほど霊長類とは異なる。とすると、これまで暗黙の前提だった霊長類脳の基本構造や機能は、ヒト脳の高次機能に必須の条件ではないかもしれない。イルカの脳には、脳の基本原理を新しい角度から照らし直す、新知見の宝庫の期待がかかる。 本研究は、水中のイルカから無麻酔かつ無侵襲で脳波を記録する技術を確立することで、イルカ脳科学への道を切り開くことに挑戦する。本研究の技術的な中核は、吸盤電極とアクティブ電極を合体させた“吸盤アクティブ電極”の新開発である。水中でのイルカの脳波記録には、吸盤による電極の設置が有効なことが示されている。アクティブ電極は、電極部に増幅器を組み込むことで体動やリード線の動揺によるノイズの混入を防ぐ技術であり、ヒトの脳波記録で実用化されている。この2つの既存技術を組み合わせたものが、本研究に独自の“吸盤アクティブ電極”である。これにより、ノイズの少ない高品質の脳波データが、水中のイルカから無侵襲で記録できることが期待できる。 これまで、“吸盤アクティブ電極”を製作し、イルカへの負担の少ない水中での脳波記録を試みた。結果、電極の真下の皮膚に浸潤する海水の影響によるアーチファクトが大きく、これを除去するのは困難との結論に達した。そこで、水槽の脇にランディングした状態での陸上記録に目的を切り替えた。これにともない、超音波刺激の提示方法を水中から骨伝導へと変えるため新しく装置を開発した。また、陸上でのイルカの体動によって外れやすかった吸盤電極を改良し、安定して頭部に付着するようにした。さらに、これまで一箇所だった研究協力機関(水族館)を二箇所に増やすことで、諸事情によって研究のできなくなる期間を減らす措置をとった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究協力機関である水族館の事情や新型コロナの影響により研究が進まない時期があったが、研究期間を延長することで、当初の研究計画に追いつきつつある。
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今後の研究の推進方策 |
方法論や実験機器は整ったため、脳波記録を実施する。
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