研究課題/領域番号 |
20K21579
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
新 竜一郎 宮崎大学, 医学部, 教授 (90452846)
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研究分担者 |
今村 守一 宮崎大学, 医学部, 准教授 (10391442)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アルファシヌクレイン / GPIアンカー / レビー小体病 / 多系統萎縮症 / αシヌクレイン / プリオンタンパク質 / タウ蛋白 / TDP-43 / プリオン |
研究開始時の研究の概要 |
レビー小体病やタウオパチー等のタンパク質異常凝集性神経変性疾患は、今後高齢化に伴い、増加することが確実視されているが、未だ有効な予防法や治療法は確立していない。その解決にはそれら神経変性疾患の病態機構の詳細が判明することが重要である。本研究は、神経変性疾患の伝達性や病原性に関係すると想定されるGPIアンカー修飾を、αシヌクレイン等の病原タンパク質に人工的に導入し、その効果を検証し、神経変性と凝集形成のメカニズムの理解に貢献できると考えている。
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研究実績の概要 |
プリオン病以外のタンパク質異常凝集性神経変性疾患(アルツハイマー病、レビー小体病、タウオパチー等)の伝達性や病原性はプリオン病と比較すると相対的に低く、そのメカニズムに質的な違いがあることが想定される。その要因としてプリオンタンパク質(PrP)のC末端に翻訳後修飾として付加されるGPIアンカーの存在が考えられる。本研究ではレビー小体病の病原タンパク質アルファシヌクレイン(Asyn)にGPIアンカーを付加して発現するように 遺伝子操作し、その凝集様式・疾患伝達性と神経変性のメカニズムを解明することを目的としている。まず、GPIアンカー付加シグナルペプチドをAsynのN末とC末に導入し、それぞれのタンパク質へのGPIアンカー修飾型を構築した。GPIアンカー付加シグナルペプチドとしてはPrPのものを使用した。構築した発現ベクターを培養細胞(N2a)に一過性に導入し、Asynの発現をウェスタンブロットにより確認したところ、GPIアンカーが導入されたことを反映し、GPIアンカーのない通常のAsynより分子量は上昇していた。次に、恒常的発現細胞を得るため、トランスポゾンのPiggyBac systemを用いて薬剤セレクションを行ったが、高発現細胞を得ることはできなかった。しかし、遺伝子レベルの導入はPCRで確認していたため、プロテアソーム抑制剤を投与したところ、発現の上昇を認めたことから、GPI(+)Asynがプロテアソームでの分解が上昇している可能性が示された。 一方、N2a細胞にAsynを恒常的に発現する細胞を得ることができたため、それらにレビー小体病や多系統萎縮症の脳ホモジネートを添加してプリオンのようなAsyn凝集体の”感染“細胞が得られるかどうか現在検証している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
GPIアンカー修飾型アルファシヌクレイン(Asyn)発現ベクターを構築し、一過性の発現は確認することができたが、恒常的発現細胞の構築では、ほとんどがプロテアソーム系で分解されてしまうことが判明した。そこで、GPIアンカー修飾型Asynが異常凝集を起こすかどうかについて、Asyn凝集体“感染”細胞を樹立して、検証することを試みている。
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今後の研究の推進方策 |
N2a細胞にAsynを恒常的に発現するN2a細胞を獲得できたため、今後、レビー小体病や多系統萎縮症の脳ホモジネートを添加してプリオンのようなAsyn凝集体の”感染“細胞を樹立する予定である。また、Asyn凝集体持続感染細胞ができたかどうかを確認するために、Asyn凝集体を高感度に検出できる系:Asyn-RT-QuIC法を開発・発展させる。
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