研究課題/領域番号 |
20K21583
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
齋藤 伸治 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (00281824)
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研究分担者 |
大石 久史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30375513)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | エンドソームリサイクル / 膜蛋白 / retriever / retromer / VPS35L / MAGEL2 / エンドソーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では3C/ RSS様症状を示す患者およびretromer複合体関連疾患であるMAGEL2遺伝子変異が原因のSchaaf-Yang症候群患者を集積し臨床症状の比較検討を行い、データベースを作成する。さらに、細胞への遺伝子導入や遺伝子改変によりretromerおよびretriever複合体間のクロストークを解明する。そして、VPS35LおよびMAGEL2遺伝子改変マウスの発生段階に応じた脳の解析を行い、エンドソームリサイクル関連遺伝子の発生的変化を解明し、エンドソームリサイクル病としての新しい疾患概念を確立する。
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研究成果の概要 |
VPS35L関連Ritscher-Schinzel症候群(RSS)について、既に報告した家系に加えて、日本人患者1例、フランス人患者1例、オランダ人患者1例を集積することができ、世界中の患者の集積ができた。MAGEL2の変異はSchaaf-Yang症候群(SYS)については日本人症例25例について詳細な臨床情報を得た。これらの疾患のデータベースを構築した。retriever複合体のコアサブユニットVps35lの組織特異的ノックアウトマウス(中枢神経および間葉系幹細胞)を作成し、VPS35L関連RSSの症状を再現した。そのメカニズムとして膜蛋白の異常を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膜蛋白のリサイクルに必須な分子機構であるエンドソームリサイクルを担うretromerおよびretriever複合体の機能障害により先天性疾患が発症することを明らかにし、エンドソームリサイクル病の疾患概念を提唱した。新しい生物学的機構の障害による疾患の存在を明らかにしたことで、エンドソームリサイクルに注目した病態解明および治療法開発のパラダイムが広がることが期待される。さらに、モデル動物を作成したことで、疾患研究の基盤を作ることができた。
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