研究課題/領域番号 |
20K21593
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
正宗 淳 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90312579)
|
研究分担者 |
古本 祥三 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00375198)
濱田 晋 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20451560)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 膵癌 / 細胞老化 / 膵癌早期診断 |
研究開始時の研究の概要 |
①細胞老化・代謝リプログラミング可視化のためのプローブ探索 βガラクトシダーゼ・リン酸化ヒストンH2AXへ強力に結合しうるプローブ候補物質をスクリーニングする。膵特異的変異K-ras発現マウスの膵組織メタボローム解析により前癌病変特異的な代謝リプログラミングの責任酵素を同定し、結合能の高いプローブ候補物質を同定する。 ②老化細胞体外検出法の確立 新規プローブ分子をPET検出可能とするために18F・11C標識法を開発する。作成したハイブリッドPETプローブをマウスに投与し、実際に撮像を行い全身への集積を確認する。
|
研究成果の概要 |
老化細胞のマーカーであるβガラクトシダーゼ活性が亢進した細胞において滞留する分子を見出すことはPETプローブ開発の端緒となる。この目的を達成するため、本検討を実施した。リコンビナントヒトβガラクトシダーゼについて、マイクロプレートリーダーにより測定が可能なONPG分解による呈色反応で活性を測定したが、定量は困難であった。ヒトβガラクトシダーゼ導入βガラクトシダーゼノックアウトマウス由来線維芽細胞を用いて細胞ライセートを作製し、β-galactosidaseにより分解されて蛍光を生じる色素Aを同定した。本色素を用いた蛍光測定で良好な定量性をみとめたため、薬剤スクリーニングへの応用を開始した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は前癌病変特有の細胞老化と代謝リプログラミングを体外検出するためのハイブリッドPETプローブ開発により、革新的な膵癌早期診断法への道を拓くことである。FDG-PETなどの現行検査で検出可能なのは死に至る最終段階に限られる。前癌病変をスクリーニングにより検出できれば膵癌の高危険群同定・早期診断により予後改善が見込めるが、従来のバイオマーカーでは困難である。本研究の推進により老化細胞標識プローブの探索法が確立できれば、薬剤スクリーニングに向けた大きな一歩となる。
|