研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究ではGPC3を標的としたCAR-T細胞療法により“再生医療における低侵襲的腫瘍除去法を確立する”というこれまでに例のない画期的手法を開発することを目指す。具体的には、ヒトiPS細胞由来腫瘍に特異的に発現する抗原を認識するCAR-T細胞を樹立し、in vitroおよびin vivoにおける腫瘍化細胞除去効果および腫瘍退縮効果を評価する予定である。
GPC3に対するモノクロ抗体の作製、遺伝子改変によるキメラ抗原受容体(CAR)の作製、GPC3に対するCAR-Tの作製を終了し、GPC3発現細胞に対する強い細胞傷害作用も確認した。iPS細胞からの分化細胞には作用せず、残存iPS細胞のみに作用することを確認し、マウスの動物実験においてCAR-T細胞投与により、iPS細胞を皮下移植して際に奇形腫形成が抑制されること、また心臓に移植した心筋細胞に傷害を認めることなく、奇形腫の形成抑制効果も確認した。
申請者らはこれまでに、ヒトiPS細胞に特異的に発現し、分化心筋細胞には発現していない細胞膜表面抗原としてGPC3を同定し、これを標的抗原とするGPC3特異的細胞傷害性T細胞 (CTL) 療法を開発してきた(BBRC 2019)。また、ヒトiPS細胞由来の奇形腫においてGPC3が高発現していることを初めて見出し、GPC3を標的としたCAR-T細胞療法の免疫学的アプローチにより再生医療における全ての領域で応用可能な非侵襲的腫瘍除去法の確立を可能とした。
すべて 2022 2021 2020
すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 1件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (20件) (うち招待講演 2件)
Front Cardiovasc Med.
巻: 8 ページ: 806215-806215
10.3389/fcvm.2021.806215
STAR Protocols
巻: 3 号: 2 ページ: 101341-101341
10.1016/j.xpro.2022.101341
Inflammation and Regeneration.
巻: 41 号: 1
10.1186/s41232-021-00156-9
J Mol Cell Cardiol.
巻: 164 ページ: 83-91
10.1016/j.yjmcc.2021.11.008
巻: 8 ページ: 774389-774389
10.3389/fcvm.2021.774389
Methods Mol Biol.
巻: 2320 ページ: 11-21
10.1007/978-1-0716-1484-6_2
Cancer Sci.
巻: 112 号: 8 ページ: 3163-3172
10.1111/cas.15009
Cancer Science
巻: 112 号: 4 ページ: 1390-1401
10.1111/cas.14812
iScience
巻: 24 号: 2 ページ: 102090-102090
10.1016/j.isci.2021.102090
巻: 23 号: 9 ページ: 101535-101535
10.1016/j.isci.2020.101535