研究課題/領域番号 |
20K21617
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
菊繁 吉謙 九州大学, 大学病院, 講師 (40619706)
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研究分担者 |
赤司 浩一 九州大学, 医学研究院, 教授 (80380385)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | IMiDs / thrombosis / アロマターゼ |
研究開始時の研究の概要 |
臨床的にIMiDsは骨髄腫治療において血小板減少を高頻度に生じ、治療中断の重要な原因である。我々は、IMiDsによる血小板減少の原因解明に取り組み、Aromatase(AROM)がその原因となるneo-substrateであることを見出した。本研究は、AROM分解メカニズム解明を進めると同時に、IMiDsによるAROM分解が閉経後乳癌治療へ応用可能か検討し、新規乳癌治療法開発につなげることを目的とする。
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研究成果の概要 |
申請者らは、ヒト正常造血幹細胞から分化誘導したヒト巨核球を用いた実験により、IMiDsが血小板減少を誘導する分子機構として、巨核球におけるproplatelet formation(PPF)誘導に必要なアロマターゼがIMiDsによる分解を受けることで成熟血小板産生が障害されること、IMiDs内服により、骨髄腫患者内でアロマターゼ量が減少することを見出した。したがって、IMiDsはアロマターゼを分解誘導することでアロマターゼ阻害剤と同様に閉経後乳癌において抗腫瘍効果を果たす可能性が考えられ、本研究においてIMiDsの新規器質探索とともにIMiDsの乳癌治療への応用を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の遂行によりIMiDsによる血小板減少症の原因としてアロマターゼの分解が生じること、さらにIMiDsによる血栓症リスク上昇の原因として、巨核球、血小板において分子Xの蓄積が生じることを明らかにした。これらの結果からIMiDsによるメジャーな副作用の分子学的メカニズムを明らかとすることができた。さらにIMiDsによるアロマターゼ分解を閉経後乳癌の治療への応用の可能性を評価する研究を行い、今後応用のための基盤的研究としての重要な意義があると考えられた。
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