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皮膚依存的な体温調節応答の理解に基づく代謝制御メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K21620
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人国立国際医療研究センター

研究代表者

植木 浩二郎  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 糖尿病研究センター長 (00396714)

研究分担者 粟澤 元晴  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 糖尿病研究センター 分子糖尿病医学研究部 統合生理学研究室長 (90466764)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
キーワード皮膚 / シングルセル解析 / 糖代謝 / 肥満 / 熱放散 / 代謝 / 糖尿病 / 体温調節
研究開始時の研究の概要

皮膚は個体にとって最大の臓器の一つであり、単なる外界とのバリアーとして機能するのみならず、温度や湿度など環境のセンシングや、それに応じた毛細血管の拡張・収縮、発汗、皮脂分泌などの生理機能を通じて、個体の環境応答に積極的に関わっている。しかしながらこれまで、代謝に積極的役割を果たす “能動的臓器”として皮膚を捉えた研究は殆ど無く、その全身のエネルギー代謝における役割は不明である。本研究では、皮膚が全身の代謝にどの様に寄与するかを観察し、そのシグナル伝達メカニズムを研究することで、代謝における皮膚の役割を明らかにするとともに、新たな代謝疾患の治療標的を提言することを目標とする。

研究成果の概要

プロスタサイクリンアナログをマウス尾部の皮膚に塗布したところ、実際にマウス尾部の皮膚温上昇がサーモグラフィー により確認され、熱放散亢進モデルと考えられた。この時興味深いことに、随時血糖の有意な低下と肝臓糖新生関連遺伝子の有意な発現変化が認められ、こうした変化は寒冷刺激時に見られるものと非常に似通っていた。
更に、皮膚が肥満状態において変化し、病態生理に積極的な役割を果たしている可能性を検討するため、肥満モデルマウス皮膚のシングルセルRNAシークエンシング解析を行なった。肥満モデルマウスでは皮膚の各種細胞での遺伝子変化が生じており、特にその一部は炎症や全身の熱産生などに関わりうる分子であった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

今回の研究を通じ、肥満状態においては皮膚の分子生物学的性質変化が生じうること、さらにまたそうした皮膚の機能変化が、実際に全身の代謝に対して影響を持ちうることを初めて示した。これまでの代謝研究では皮膚は糖尿病の合併症臓器として捉えられることが常であったが、本研究に基づき皮膚が全身の代謝制御に積極的な役割を果たしている可能性が提示され、今後の皮膚代謝学というべき分野として、発展的研究を進めるための根拠が得られた。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 肝臓を中心とした臓器間クロストークによる代謝制御機構の解明2021

    • 著者名/発表者名
      粟澤元晴
    • 学会等名
      第64回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2020-08-03   更新日: 2023-01-30  

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