研究課題/領域番号 |
20K21623
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
廣田 和美 弘前大学, 医学研究科, 教授 (20238413)
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研究分担者 |
櫛方 哲也 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (80250603)
二階堂 義和 弘前大学, 医学研究科, 講師 (50613478)
工藤 隆司 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (40613352)
畠山 真吾 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (10400136)
大山 力 弘前大学, 医学研究科, 教授 (80282135)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | バーチャルリアリティ / プレハビリテーション / 術後せん妄 / うつ / 術後譫妄 / バーチャルリアリティー |
研究開始時の研究の概要 |
術前プレハビリテーション(PH)により、術後の認知機能低下を防ぎ、機能回復が早まることが知られている。高齢者では、脳卒中、心肺疾患、脊椎管狭窄症、膝関節・股関節痛等で運動制限のある患者は多いが、バーチャルリアリティ(VR)で運動療法を疑似体験させることが可能であり、術後譫妄・認知機能低下を予防出来ると考えている。このため、研究協力者の東京工大・梅室研究室とともにジョギング、サイクリング、ボート漕ぎの3種類VR-PHプログラムを開発運用し、効果を判定する。
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研究成果の概要 |
VRの術後せん妄(POD)への効果: 泌尿器科癌根治術患者でPODハイリスク高齢者で18名を対象に、VR-プレハビリテーション群(P群)9名(2名除外)とVR非施行群(NP群)9名に分けた。しかし、何れの患者もPODを生じなかった。ただ、主観年齢は、P群でVR施行後に有意に下がり、手術による主観年齢の低下もNP群NP群でより顕著であった。よって、VRは術後精神状態改善効果があると思われた。 VRの緩和並びに慢性痛患者への効果: 緩和患者(13名)並びに慢性痛患者(12名)で、VRにより、うつスコアが有意に低下した。 VRはうつ症状改善効果があった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動を中心としたプレハビリテーションの術後せん妄(POD)予防効果は報告されているが、サルコペニア、フレイル、心肺機能の問題、脳卒中、脊椎管狭窄症、膝・股関節症等を有する為に運動制限のある高齢者は多く、プレハビリテーションは困難である。このため、VRを用いて高次機能を刺激し、運動させた気にさせることでPOD予防が出来る可能性がある。緩和患者や慢性痛患者は、うつ症状を有しやすく、行動意欲も減弱している。屋内でVRにより運動をした気にさせることで、うつ症状が改善し、活動が増し、更にうつ症状が改善すると思われる。この様にVRによる疑似運動療法は、大きな効果が期待でき、社会的意義は大きい。
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