研究課題/領域番号 |
20K21645
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡崎 睦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (50311618)
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研究分担者 |
栗田 昌和 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20424111)
金山 幸司 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40612601)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 乳房再建術 / 脂肪 / 遺伝子導入 / アデノ随伴ウイルスベクター / 組織再生 / 乳房再建 / ドナー不要 / 乳がん |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、体の他部位に傷をつけることなく「局所に存在する脂肪細胞・線維芽細胞が産生する脂肪組織を一時的に増加させて乳房を再建する」方法の考案を目的とする。本研究では、安全性が高く生体表現型に及ぼす影響の強い利点を有し、内科疾患に対する臨床的有用性が実証されつつあるアデノ随伴ウイルスベクターを用い、マウス正常皮下組織に対して、PI3K, AKT1それぞれの代表的な恒常的活性型変異であるp110*PIK3CAキメラタンパク (c.49G→A, p.Glu17Lys) 変異導入AKT1タンパクの遺伝子導入を行って局所の脂肪組織増大を試み、革新的乳房再建法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、乳房欠損に対する新しい治療方法として、アデノ随伴ウイルスベクターによる遺伝子導入を用いた方法について検討を行った。動物を用いた生体内への遺伝子導入によって、局所的に脂肪組織を増やして形態を修正可能であることができた。さらに、臨床的に望まれる強力で、安全な方法の開発のために、化学物質による足場を用いる方法、新しい遺伝子導入ベクターの開発を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生まれ持った理由や、がんの切除術などによって乳房が欠損もしくは変形して、その改善が望まれることがあるが、現状では、人工物を利用するか、新たにキズを作って自己組織を用いて再建する治療方法しかない。本研究成果によって、体の一部のみを増大させる新しい形の治療方法の開発への道筋が示された。また、開発の進められた新しい生体吸収性化学物質や新しい遺伝子導入方法は、本研究の主目的のみならず、脂肪や筋肉などの病気に対する治療方法開発の基礎技術として応用することも期待できる。
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