研究課題/領域番号 |
20K21658
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
田口 和己 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (00595184)
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研究分担者 |
安藤 亮介 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30381867)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
濱本 周造 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80551267)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 尿路結石 / オステオポンチン / マクロファージ / シュウ酸カルシウム / シュウ酸カルシウム結石 / 無機分子 / 有機分子 / 鉱物学 / 隕石学 |
研究開始時の研究の概要 |
尿路結石は生涯罹患率12%にまで達する国民病であるが、現在有効な予防薬は開発されていない。これまで私たちは分子生物学的な手法を用いて、尿路結石のマトリックス蛋白であるオステオポンチンを同定・機能解析を行ってきた。しかし、結石を構成する無機・有機分子の解析は技術的に困難であり、根本となる結石構造の詳細を知ることは叶わなかった。本研究では、鉱物・隕石学の分析技術を活用した医工連携プロジェクトを開始する。 尿路結石の薄片作製を行い、尿路結石を構成する①無機分子の構造・分布解析、②有機分子の構造・分布解析を行う。これらの手法により、結石形成の成因を同定し創薬を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、医工連携プロジェクトとして尿路結石の形成過程を解明するため、鉱物学・隕石学の技術を活用した。尿路結石の結晶構造の解析、蛍光免疫染色を用いた有機成分の分布構造の解析から、尿路結石には無機成分のCOMやCOD結晶の構造が存在し、有機成分のOPNやRPTF-1が結晶内に分布していることが明らかになった。 またオステオポンチン(OPN)の役割を調べるための結石モデルマウス実験から、OPNが結晶形成に関与する重要な蛋白質であり、免疫細胞のシグナル伝達や貪食機能を制御することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果から、結石が無機分子・有機分子からいくつかの代表的なタイプに分かれることが明らかになった。これらのCOM・CODまたOPNなどの機能特性は、結石の形成メカニズムにも重要な役を担っており、今後、バイオマーカーの探索や、これらをターゲットとした新規治療の開発にも繋がる。本研究のような新たな視点から病態解明を行うことで、これまでとは違った視点での治療を確立することができ、増大する尿路結石患者の減少にも貢献することができると思われる。
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