研究課題/領域番号 |
20K21662
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
神谷 和作 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10374159)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 遺伝性難聴 / 人工多能性幹細胞 / 内耳 / ギャップジャンクション / 分化誘導 / 遺伝子難聴 / 幹細胞 / ホーミング / iPS細胞 / 難聴 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝性難聴において世界で最も高頻度に発生するCX26変異型遺伝性難聴の治療には蝸牛支持細胞、蝸牛線維細胞のギャップ結合によるイオン輸送能の修復が必要である。 本研究では、「幹細胞ホーミング機構」と呼ばれる、目的部位に幹細胞を誘導する分子機構を応用し、蝸牛組織内に大量の移植細胞を誘導する革新的技術開発を目的とした。内耳および移植細胞における幹細胞ホーミング機構を増強させることにより細胞生着を効率化し、遺伝性難聴の根本的治療法開発を行う。
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研究成果の概要 |
研究代表者らは内耳ギャップ結合を形成するCX26の内耳特異的欠損マウスを開発し、ギャップ結合崩壊による発症機構を解明し、この異常ギャップ結合を遺伝子導入により修復することで聴力回復させる内耳遺伝子治療法を開発した。幹細胞から作製した内耳前駆細胞を蝸牛組織へ導入するためには蝸牛組織に適切な幹細胞ホーミングと呼ばれる細胞誘導の分子機構を理解し応用することが重要である。本研究ではこの機構を高めることにより遺伝性難聴の内耳組織へ適切な細胞を効率的に補充し、聴力を回復させる技術開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では世界で最も高頻度に発生する難聴原因遺伝子GJB2の遺伝子改変難聴モデルに対し、研究代表者が開発した幹細胞移植法に更に内耳ホーミング機構を応用して内耳への細胞導入効率を飛躍的に高めることにより、これまで成功例のない遺伝性難聴に対する聴力回復法の開発を試みる挑戦的な研究である。iPS細胞は成体細胞の初期化により作成でき、難聴患者の血液や皮膚組織からの樹立が可能なため既に多くの疾患において実用化研究が進められており、骨髄間葉系幹細胞も安全で移植効率を高めることが知られているためどちらも有用な移植細胞として活用できる。
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