研究課題/領域番号 |
20K21680
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小松澤 均 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (90253088)
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研究分担者 |
松尾 美樹 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (20527048)
柴 秀樹 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (60260668)
岩野 英知 酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (60382488)
比地岡 浩志 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (70305150)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | バクテリオファージ / ミュータンスレンサ球菌 / う蝕 / 抗菌作用 / ミュータンス菌 / う蝕予防 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、う蝕原因菌特異的に抗菌効果を発揮するバクテリオファージ(ファージ)を同定し、ファージセラピーによる新規う蝕予防法を提唱することである。自然界には多くのファージが存在しており、ファージは菌種特異性が高く、ファージが感染した細菌は死滅する。そこで、本研究では、う蝕原因菌を特異的に殺菌できるファージを唾液やデンタルプラークから同定・分離し、性状解析を行う。口腔感染症の予防・治療に新たな治療法を提案することで、これまでの感染症治療への新規治療法の開発という大きなパラダイム・シフトをもたらすのみならず、全身疾患への予防も視野に入れており、挑戦的かつ発展の可能性のある研究である。
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研究成果の概要 |
う蝕細菌特異的に抗菌効果を発揮するバクテリオファージを同定し、ファージセラピーによる新規う蝕予防法を提唱することを目的とする。本研究期間により、S.mutansに対して感受性を示すバクテリオファージを同定した。得られたバクテリオファーにを用いてS.mutans臨床分離株123株に対して感受性試験を行った結果、120株で感受性を認めた。しかし、他の口腔レンサ球菌やブドウ球菌に対して感受性を認めなかった。さらに、本ファージはS. mutansのスクロース存在下でのバイオフィルム形成能を阻害した。以上のことから、本ファージはS.mutans特異的作用を有したことから、う蝕予防効果が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において同定したう蝕原因菌に特異的なバクテリオファージを用いることで、バクテリオファージ療法という新しいう蝕予防法への応用が期待できる。口腔感染症の予防・治療に新たな治療法を提案することで、これまでの感染症治療への新規治療法の開発という大きなパラダイム・シフトをもたらすことが期待される。また、近年、口腔と全身疾患との関連性が種々報告されており、本ファージによる口腔感染症の予防は、全身疾患への予防にもつながると考える。
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