研究課題/領域番号 |
20K21681
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松田 美穂 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (40291520)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 骨芽細胞分化 / 阻害剤 / PRIP / 骨芽細胞 / 分化 / 阻害因子 / 骨代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、骨芽細胞に分化誘導可能なマウス培養細胞株とGFPを用いた独自のスクリーニングシステムを用いて、化合物ライブラリーよりPRIPの阻害剤を選別する。絞り込んだ阻害剤候補について、マウスを用いてその効果および副作用を検討する。さらに、特定された阻害剤についてPRIPの組換えタンパク質を用いて生化学的解析を行い、作用機序を明らかにする。
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研究成果の概要 |
超高齢社会の日本において、身体を支える骨の健康維持は高齢者のQOLに直結する。本研究は、新規骨代謝制御分子PRIPを標的として阻害剤を探索し骨量・骨密度の維持・改善への効果を明らかにすることを目的として解析を行った。骨芽細胞分化と共に発現が増加するオステオカルシンの遺伝子プロモーターの下流にGFPを繋いだコンストラクトを作製しMC3T3-E1細胞に導入したノックイン細胞を作製した。この細胞を用いて、化合物存在下でBMP刺激により骨芽細胞へ分化誘導し、GFP蛍光強度によりPRIP機能の阻害効果を有する化合物を選択する系を確立した。これを用いて現在、化合物ライブラリーを探索中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会の日本で増加する骨粗鬆症は、骨折だけでなく各種骨関連疾患を引き起こすため、その治療法の確立は急務である。近年、様々な作用機序の治療薬が登場しているが、例えばビスフォスフォネートによる顎骨壊死やエストロゲン製剤による視力障害など副作用を有するものが多い。また、低ホスファターゼ症へのALP補充療法においても、乳児型での高カルシウム血症発症などの副作用が根本的治療を阻んでいる。このような中、新規骨代謝関連分子であるPRIPの阻害剤が見いだされれば、骨代謝制御の新たな分子基盤の解明に貢献し骨関連疾患のメカニズム解明にも繋がり、それに基づく治療法開発のbreak throughになりえる。
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