研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究ではP0-Cre/GFPマウスより採取したGFP陽性細胞を神経堤由来細胞とし、GFP陽性細胞における遺伝子発現様式の網羅的解析、ならびに各硬組細胞への分化過程における転写制御の網羅的解析を次世代シークエンス法ならびにATAC-Seq(Assay for Transposase Accesible Chromatin-Sequence) 法を用い解析を行う。得られた知見を基に、最適な硬組織再生細胞を効率よく選定する方法の考案を行う。
神経堤由来細胞のごく一部の細胞は、成長後も幹細胞としての性質を維持し多分化能をもつことから、再生医療の新しい細胞ソースとして期待される。本研究ではGFPを発現する遺伝子改変マウス(P0-Cre/GFPマウス)に存在する神経堤由来細胞を用いて骨芽細胞を誘導する。神経堤由来細胞から誘導した骨芽細胞の遺伝子発現を詳細に解析し、結果に立脚した骨形成誘導に応用する細胞ソースとしての価値を明らかにする。その際、従来のトランスクリプトーム解析に加え、オープンクロマチン領域を同定することにより転写制御の網羅的解析を行った。
体性幹細胞である神経堤細胞を再生医療で用いる利点として腫瘍のリスクが低く、安全性が高い、多分化能という特性のみならず、臓器の障害や機能低下を修復改善する治療効果を有している場合が多く、成体の障害臓器に対する細胞治療として効率が良い、また、採取される細胞のバックグラウンドが明確であるため、標的とする組織に対する組織特異性を高めることができるなどがある一方、資源が有限であり、品質の維持、中でも均一な幹細胞の採取が困難であるなどの欠点が挙げられる。そうした、組織再生における問題点を克服するために、使用する細胞の特性、中でも遺伝子発現様式の網羅的解析は重要であると考えられる。
すべて 2022 2021 2020
すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 1件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 10件) 学会発表 (31件) (うち国際学会 1件)
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