研究課題/領域番号 |
20K21698
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
井戸 栄治 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任教授 (70183176)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 感染症 / ウイルス / 迅速診断法 / RNA / チクングニア熱 / デング熱 / 新型コロナウイルス / ナノポア・シーケンス / ナノポア / 変異株 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、周辺地域には存在していないと思われていたRNAを遺伝子に持つウイルス感染症が突然発生し、大流行する現象が世界各地で報告されるようになっている。本研究は、そうした新興RNAウイルス感染症に対して、手のひらサイズの超小型核酸配列分析装置MinIONを利用することによって、病原体の種別を迅速に鑑別できる診断法の開発を目的にしている。この装置は、特殊な形状をした微小な穴(ナノポア)を多数基板膜上に持っており、核酸がナノポアを通過する際に膜上に生じる微小なシグナル電位を検知することで配列が自動的に読み取られる。この手法を未だ使用例が僅少なRNAウイルスに適用するための最適条件を比較検討する。
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研究成果の概要 |
近年、新型コロナウイルスを好例にチクングニア熱やデング熱といった蚊媒介性RNAウイルスによる感染流行地域が拡大するなど、世界的に新興RNAウイルス感染症の脅威が急速に高まっている。本研究は、そうした新興感染症に対して、超小型の核酸配列分析装置MinIONを利用することによって、病原体を迅速に鑑別できる診断法の開発を目的にしている。機を一にして2019年以降、チクングニア熱、デング熱(前2つはアフリカ)、そしてCOVID-19と3種のRNAウイルス感染症が相次いで発生した。ここでは、本装置の使用を含めて、どのようにこれらの感染症に対応したかを報告している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超小型核酸配列分析装置MinIONは、最近開発された次世代型の解析ツールで、その軽量さと手軽さからフィールド調査における微生物の分析などに利用されている。同様の理由から、感染症の迅速診断においてもその利用価値は大いにあると想定され、現在、その応用範囲を拡げるべく検出限界を含めた実際の利用例の蓄積が強く求められている。本装置普及とそのノウハウ確立の暁には、大型で高価なシーケンサーが無くとも早急に病原体が明らかになるので、迅速な感染予防体制を構築することができるなど、その社会的意義について述べるまでもない。
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