研究課題/領域番号 |
20K21701
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 国際医療福祉大学 (2022-2023) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
上別府 圭子 国際医療福祉大学, 大学院, 教授 (70337856)
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研究分担者 |
春名 めぐみ 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (00332601)
藤井 知行 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (40209010)
大須賀 穣 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80260496)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | pregnancy and cancer / family narratives / decision support / social support / 妊娠期 / がん / 治療 / 出産 / 家族 / family / narratives / mixed methods |
研究開始時の研究の概要 |
一部のがんは成人期前期(YA世代)から増え始める。妊娠中のがんは1,000妊娠に1人の割合であると言われ、年間に約1,000人の発症が推定されている。ごく最近まで、女性の治療を開始することと、妊娠を継続し出産することの両立は困難であると信じられてきた。2016年ころより医療者間での知識は広まりつつあるものの、一般市民の認識は低い現状である。本研究では、妊娠期がんを発症した患者/サバイバー、パートナー、親などの家族にインタビューを行い、患者家族の経験を明らかにすることを目的とする。これにより、妊娠期がんの患者家族への、望ましい意思決定支援のあり方を導き出すことが期待される世界初の研究である。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、妊娠期がん(妊娠期に発症するすべてのがんを本調書では「妊娠期がん」と呼ぶ)を発症した女性患者(サバイバー)、パートナー、親などの家族の経験を、システミックに明らかにし、これにより、妊娠期がんの患者家族への、望ましい意思決定支援の方法を導き出すことである。この目的を達成するために、後ろ向き観察研究(質的研究法)として、妊娠期がんのサバイバー家族に、家族合同インタビューを実施する予定であった。 しかし、COVID-19 関連の影響により研究活動が困難だったため、先ず Biographic Narrative Interpretive Method などの質的研究の方法論についてのレビューと検討を進めた。次に、妊娠期がん患者および家族の意思決定・意思決定支援の現状と課題を明らかにすることを目的に文献検討を行った。海外文献はPubMed, CINAHLを用いて、cancer, pregnancy, decision-making, nursing のキーワードで検索した。国内文献は、医中誌 Web版( Ver.5)を用いて、(腫瘍/TH or がん/AL) and (妊娠/TH or 妊娠/AL) and (意思決定/TH or 意思決定/AL)をキーワードとし、検索した。海外文献は83件のうち、full textがある文献は59件、国内文献は73件の会議録を除き、抄録がある文献は39件であった。うち妊娠期がん患者の治療に関する意思決定に関する海外文献11件、国内文献18件を精査した。標準的ながん治療法は多岐にわたり、妊娠、出産、母乳育児、喪失体験など状況が変化するため、臨床的な意思決定プロセスは複雑であり、看護師は、女性とその家族を積極的に支援し、多職種で協力して実践のための適切かつ十分なエビデンスを構築する必要がある。 研究は継続する予定である。
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