研究課題/領域番号 |
20K21709
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡邊 浩子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20315857)
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研究分担者 |
大野 ゆう子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 名誉教授 (60183026)
伊藤 雄一 青山学院大学, 理工学部, 教授 (40359857)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 乳児の泣きへの対処 / VR動画 / 乳児揺さぶられ症候群 / VR教育 / 泣きの対処行動 / 乳児虐待 / バーテャルリアリティー(VR) / SBS発症予防 / 乳児の泣きへの知識 / 学習教材開発 |
研究開始時の研究の概要 |
乳児の泣きの特徴を知らない親が、無理に泣き止まそうと児を激しく揺さぶる行為は虐待に該当する。「乳児揺さぶられ症候群 (Shaken Baby Syndrome: SBS)」の発症予防を目的に、泣きへの対処の理解を促す視聴覚教材DVDが配信されているが、単に視聴するだけの教材は受動的な学びにすぎない。そこで、乳児の泣きへの適切な対処行動に関する能動的な発見や学びを獲得するためのVRを活用した教材を開発し、保護者の乳児の泣きへの知識・対処の理解の定着と危険行為の抑止を図るツールの有効性を検証する。
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研究実績の概要 |
以下の2つの研究を行った。 研究1. 乳児の視点で視聴する乳児の泣きへの対処VR動画 (母親編、父親編)の開発 コンテンツ内容は母親/父親の泣きへの対処3パターン(最初に試してみる泣きへの適切な対処、イライラしたときの泣きへの適切な対処、イライラしたときの泣きへの不適切な対処)で構成し、動画再生時間7分のVR動画を開発した。VR動画を視聴した助産師、保健師からコンテンツ内容の妥当性を確認した。
研究2. 乳児の泣きへの対処VR動画を用いた乳児の泣きへの適切な対処の理解に与える効果の検証 20歳以上の子どもがいない男女、20歳以上の妊婦とそのパートナーの計132名を対象に、VR動画が乳児の泣きについての知識と乳児の揺さぶりの危険性についての知識に与える効果を評価した。両対象ともに、VR動画視聴により、乳児を激しく揺さぶることは重篤な状態を引き起こすことの認識を向上させたが、乳児の泣きについての知識においてはコントロール群と有意差はなかった。また、VR動画を視聴した全員に有害事象は生じなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナの影響により、研究2の調査時期が延長したため、R4年度に予定していた成果の発表に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
研究2の調査結果をまとめ、学会発表および論文投稿の準備を進める。また、開発中の教育用のVR動画の画質をあげ、解像度を改良し、「乳児の泣きへの対処のための教育VR動画」を完成させる。
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