研究課題/領域番号 |
20K21729
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
中山 和弘 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50222170)
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研究分担者 |
米倉 佑貴 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50583845)
大坂 和可子 慶應義塾大学, 看護医療学部(信濃町), 准教授 (70322344)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 意思決定支援 / ディシジョンエイド / 意思決定支援ガイド / ヘルスコミュニケーション / 患者中心の医療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、先進国で広く利用が進んできている患者中心の意思決定を支援するツールであるディシジョンエイド(decision aid)において、エビデンスが不十分で長所(利益)と短所(リスク)の不確実性が高い場合に、自分の価値観を中心に決める必要がある「複雑な意思決定」を、よりシンプルで、親しみやすく、わかりやすくするために必要な要件を探り、ディシジョンエイドのチェックリストを作成することである。ディシジョンエイドにおいて、日本人の半分が、確率情報の比較及び選択が困難な可能性があり、価値観の明確化を可能にする方法に関するエビデンスもない。わかりやすい方法を当事者への調査から明らかにする。
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研究実績の概要 |
治験コーディネーター(以下、CRC)の、シェアード・ディシジョンメイキング(以下、SDM)の実施状況及びその影響因子の認識及び、臨床試験におけるSDMプロセスを強化するための示唆を得ることを目的に、昨年度実施した調査結果の投稿及び掲載を行った。CRCは、SDMについて十分な知識がないまま、規範的信念に基づき、SDMを肯定的に受け止めている可能性があった。そのため、CRCに適切なSDMに関する研修を行い、関係者の意識を高めることで、SDMの改善が可能になると考えられた。 また、患者の治療選択場面において、看護師を含む多職種で、選択肢とそのベネフィットとリスク情報をわかりやすく伝える方法と、患者の意思決定参加への意向との関連を明らかにする調査を計画した。従来、選択肢とそのベネフィットとリスク情報の提示方法は、正確さと中立佐、患者の理解とリスク認知が重視され、患者のわかりやすさや好みは考慮されていない。そのため、本研究において、患者の視点で情報のわかりやすさと親しみやすさに必要な要素と、患者にとってわかりやすい好みの提示に合わせることが、医学情報を知る意向やSDM参加の意向に、どのような影響を与えるかを明らかにする。日本に住む20~60代の現在通院中の患者を対象にWeb調査を実施する。 さらに現在は、「分かりやすいDA」チェックリスト作成に着手している。チェックリスト項目選定のため文献レビューを行い、ユニバーサルデザイン(UD)フォントの使用・色覚多様性に配慮した色彩設計・文字組の使い分け・イラストの効果的配置等の項目を挙げた。また、これらをDAの国際的質基準に基づき分類した。今後、DA開発者参集のもと、内容の協議・ブラッシュアップを行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査の実施及び分析に着手している
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今後の研究の推進方策 |
「患者の治療場面における、多職種で、選択肢とそのベネフィットとリスク情報をわかりやすく示す方法とShared decision makingへの参加意向調査」の実施を予定している。
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