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季節性インフルエンザ流行初期に絶対湿度が寄与する機構解明と新たな予防対策への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 20K21741
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
研究機関国立保健医療科学院

研究代表者

牛山 明  国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (60291118)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワードインフルエンザ / 絶対湿度 / 感染 / 流行防止
研究開始時の研究の概要

インフルエンザは感染力が強く、毎年多くの感染者を出し、その社会的影響力は大きい。例年同時期に流行が始まる以上、その季節性変化がウイルスおよび感染を受ける側の生体に対しどのような影響を与えているのかを研究・調査する必要がある。
本研究は疫学的研究を基に組織学的研究、分子生物学的研究によりインフルエンザの流行メカニズムの一部を明らかにするものである。本研究課題の成果により流行メカニズムを知ることで新たな対策を立てる基礎的知見を提供する。

研究実績の概要

インフルエンザは感染力が強く、毎年感染規模には違いがあるものの多くの感染者を出し、その社会的影響力は大きい。この流行に対する現在の対応としては、1) 流行前の啓発、2)ヒトに対する免疫予防(予防接種)、3) 感染後の出席停止、4) 投薬の4つの方法がとられている。このうち2)の予防接種は必ずしも流行するウイルス型とは一致するとは限らず、また任意接種のため接種率が決して高くなく全体の対処方法とはならない。また4)の投薬はその症状の軽減に寄与する一方で流行自体を抑えることはできない。つまり、これまでの対応の多くは、ヒトの内側からの防御策と感染後の緩和に集中しており、いかに流行を抑えるかという事前の対策にはこれまで踏み込めていなかった。
これまでの研究で季節性インフルエンザ流行には絶対湿度との関連がみられること、またインフルエンザウイルスは湿度により感染力は変わらないことがわかってきた。本研究課題では大気中絶対湿度が咽頭及び鼻腔組織表面に与える影響を観察することを目的とする。
本研究で昨年度までに構築した「恒温恒湿飼育システム」を用いて、低温低湿度で長期間の飼育をおこない、飼育後直ちに咽頭(上咽頭、中咽頭)部及び鼻腔部を摘出し、走査型電子顕微鏡用標本を作成して観察し、低絶対湿度下での解剖学的特性を調べる検体とした。
また、同様の検体で抗β-tublin抗体を用いた蛍光免疫組織化学染色を行い、検討を進めており、多くの画像の収集を達成した。
現在、これらについて画像の比較検討を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

令和3年度までに発生した新型コロナウイルス感染症まん延に伴う実験の中断や遅延について令和5年度末までに取り戻すことが困難であった。
そのため、再度の延長手続きを行い、継続して実施することになった。

今後の研究の推進方策

令和6年度は動物実験を中心に推進を進め、当初の目的の達成を目指す。
具体的には絶対湿度の低い条件下でマウスを様々な飼育期間で飼育し、絶対湿度条件が咽頭及び鼻腔組織表javascript:onSave();面に与える影響を観察する。飼育後のマウスから咽頭(上咽頭、中咽頭)部及び鼻腔部を摘出し標本を作り、走査型電子顕微鏡で観察する系を確立する。またパラフィン切片を作り、免疫組織化学染色を検討する。
動物から咽頭部を取り出す前に、疑似ウイルス粒子を噴霧し、その沈着数を比較検討し、一定の湿度での馴化における咽頭部の変化を明らかにする計画である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-08-03   更新日: 2024-12-25  

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