研究課題/領域番号 |
20K21802
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 淳 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30334957)
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研究分担者 |
淺間 一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50184156)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | SLAM / 地図生成 / 自己位置推定 / 透明物体 / ガラス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,透明物体が存在する環境において,レーザレンジファインダ(LRF)を搭載した移動ロボットによって自己位置推定と環境地図生成を同時に行う新規なSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)手法を構築することを目的とする. 非透明物体はどの方向から見ても同じように見えるが,透明物体は特定の方向から照射した光線のみを強く反射する.この物理的性質を考慮して,LRFを用いて透明物体を検出可能な新規なセンシング手法を構築する.更に,提案した手法により環境地図を高精度に生成し,その結果を用いてロボットの自己位置推定を行う新規SLAM手法を構築する.
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研究成果の概要 |
透明物体が存在する環境において,移動ロボットによって自己位置推定と地図生成を行うSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)の新手法を提案した.従来のSLAMでは廊下の壁などの非透明物体のみの地図しか作成することができず,窓ガラスや自動ドアなどのような透明物体が存在する環境では透明物体が生成した地図から抜け落ち,その結果として移動ロボットの自己位置推定精度の低下をも招くことが未解決問題として残されていた.本研究では,レーザレンジファインダ(LRF)を搭載した移動ロボットによって自己位置推定と環境地図生成を同時に行う新規なSLAM手法を構築した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ロボット分野において透明物体存在環境におけるSLAMは未解決問題である.一般的な環境では窓ガラスや自動ドアなどの透明物体が存在しており,従来のSLAM技術では地図生成や自己位置推定に失敗することが問題であった.本研究でこの問題に正面から取り組むことによって,移動ロボットの活用範囲を大幅に拡大させることが可能となった.また本研究は,障害物と移動ロボットの位置という幾何学的な情報と,障害物の表面の反射特性という物理的な特性の両者を,汎用LRFのみを用いてリアルタイムにセンシングするという斬新な枠組みを新規に提案するものであり,学術的な新規性と理論的な発展が大きい.
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