研究課題/領域番号 |
20K21808
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 友哉 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (70756709)
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研究分担者 |
笹川 清隆 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (50392725)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | レンズレスカメラ / イメージセンサ / コンピュテーショナルイメージング / 広視野 / CMOSイメージセンサ / 圧縮センシング |
研究開始時の研究の概要 |
近年,信号処理を駆使したレンズレスカメラ技術が注目されている.レンズレスカメラでは「結像」をアナログ符号化撮影とデジタル復号演算の組み合わせで実装する.カメラのレンズ系が不要となり,薄型撮像系が実現できる.本研究では,レンズレスカメラの設計自由度の高さを駆使して撮像光学系の構成を刷新し,撮像素子のみで構成される超小型全方位カメラを創出する.提案カメラでは,画素ごとにランダムに穴あけを施した「スパース撮像素子」を複数枚対向させて配置する.圧縮センシング法を利用して複数視野画像を一度に再構成する.提案撮像系により,小型かつシンプルな光学系での全方位画像計測の実現を目指す.
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研究実績の概要 |
広視野レンズレスカメラの実現のために,符号化開口化撮像素子の試作を行った.設計及び撮像素子チップの試作を行い,動作検証を行ったが,デバイス設計に課題があり,結果として信号を読み出すことができなかった.そのため,開口化加工したチップを符号化開口として用いたレンズレス撮像系の実現性の実験実証を行った.チップ内のフォトダイオードの一部をDeepRIE装置を用いて開口化し,これを通常の撮像素子の前に配置して符号化開口型レンズレスカメラを構成し,それによる物体イメージングを実証した.これにより,拡散反射物体の画像計測を実験的に実証できた.また,撮像素子チップを開口化した場合の,開口形状の乱れの影響や画角の制限の度合いについても実験的に検証できた.成果は国内研究会及び国際ワークショップにて発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
チップデバイスの試作が遅延したこと,設計不良のためデバイスからの信号の読み出しがうまく行かなかったことから,研究全体のスケジュールがやや遅れている.一方で,その後工程であるチップ開口化加工やイメージング応用については順調に進展しており,チップデバイスの試作が良好に完了すればプロトタイプ実証までスムーズに進展する見込みが得られている.
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今後の研究の推進方策 |
チップの設計を見直し,引き続きチップデバイスの試作を進める.チップデバイスの試作の完了後,再度前回同様の開口化加工を実施し,イメージング実証を行う.また,これまで得られた成果について外部発表を行い,今後の研究の展開について議論を行う.
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