研究課題/領域番号 |
20K21823
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
岩木 直 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 副研究部門長 (70356525)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 統制の所在 / resting-state fMRI / diffusion tensor imaging / resting state fMRI / 脳構造 / 脳部位間連関 |
研究開始時の研究の概要 |
統制の所在(Locus of Control: LoC)は,日常的に本人が直面する現在の状況に至る原因が自分自身にあると考えるのか,あるいは他者や社会環境など自己の統制の及ばない外部にあると考えるのかを分ける教育心理学上の概念として知られる.本研究では,高解像度MRIで得られる脳構造と脳神経の解剖学的連絡,および安静時fMRIで得られる脳部位間機能結合データを統合的に用いて,個々人のLoCを推定するモデル(脳構造・脳機能連関デコーディング技術)を構築し,それを通して主観的なLoCを左右する神経学的特徴を明らかにすることを目的とする.
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研究実績の概要 |
統制の所在(Locus of Control: LoC)は,日常的に本人が直面する現在の状況に至る原因が自分自身にあると考えるのか,あるいは他者や社会環境など自己の統制の及ばない外部にあると考えるのかを分ける教育心理学上の概念として知られる.本研究では,高解像度MRIで得られる脳構造と脳神経の解剖学的連絡,および安静時fMRIで得られる脳部位間機能結合データを統合的に用いて,個々人のLoCを推定するモデル(脳構造・脳機能連関デコーディング技術)を構築し,それを通して主観的なLoCを左右する神経学的特徴を明らかにすることを目的としている. 今年度は,昨年度までに確立した実験協力者の安全と感染症対策に沿って,引き続きデータの取得を進めた.具体的には,LoCを評価する質問紙および一般的な個人特性を調べるBigFive質問紙とともに,MRIを用いて安静時機能的MRI(resting-state fMRI: rsfMRI),拡散テンソル画像(Diffusion Tensor Imaging: DTI)データを収集した.昨年度までに行ってきた,LoC質問紙スコアとDTIで得られる拡散の一貫性(Fractional anisotoropy(FA))との相関関係の解析方法の再検討を行った.また,rsfMRIデータ解析に用いることができる関心領域(ROI)解析について,脳部位の分割を高精度に行うことができる標準脳アトラスに基づく方法を試行的に適用した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度までに確立した,実験協力者の安全と感染症対策を効果的に実施する体制を整え,効率的に実験を実施することで,データ取得の遅れを取り戻しつつある.
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今後の研究の推進方策 |
データの着実な取得を進めるとともに,データ解析に向けて,MRIデータのノイズ除去やLoCとrsfMRIおよびDTIとを関連づけるアルゴリズムの考案を進める.まず,両者の相関関係の解析を行う.また,rsfMRIとDTIデータからLoCを予測する技術の調査と実装を進める.
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