研究課題/領域番号 |
20K21855
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
牧 雅之 東北大学, 学術資源研究公開センター, 教授 (60263985)
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研究分担者 |
藤井 伸二 人間環境大学, 人間環境学部, 准教授 (40228945)
森長 真一 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (80568262)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 生物間相互作用 / 在来種保全 |
研究開始時の研究の概要 |
近年憂慮されている地球温暖化は,野生生物の生存についても大きな影響を与えると考えられている.植物は動物と比較して移動能力に乏しいため,気温の上昇に即応して分布を移動させることが困難であるが,植物と共生関係にある多くの動物は,気温の上昇に対して,分布を迅速に北上させることが可能である.このミスマッチが生物間相互作用を破綻させ,植物集団の存続を危うくする可能性がある.この仮説を検証するために,近年発展の著しいメタゲノムバーコーディングの手法を応用した解析を行う.
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研究成果の概要 |
近年憂慮されている地球温暖化は,生物間の相互作用にも強い影響を与えている可能性がある.そこで,植物の利用者と植物の相互作用が,環境変動によりどのような影響を受けているかを解明するための第一歩として,メタバーコーディング技術を利用して,未知の植物利用者を明らかにすることを目指した.また,過去の気候変動が植物とその利用者の相互作用にどのような影響を与えたかを明らかにするために,イヌビワとこの種と共生関係にある複数の昆虫種の比較系統地理学的解析を行った.イヌビワと絶対共生関係にあるイヌビワコバチの分布変遷は,最終氷期前後のイヌビワの分布変遷と対応していることが推測された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年急速に進行している地球温暖化は,さまざまな様相で地球環境を変化させている.当然のことながら,生物多様性への影響も大きいと考えられる.特定の種の分布は,温暖化に伴い,極方向へ移動していくと考えられるが,その際の移動スピードは生物種によってかなり異なる可能性がある.そうすると,これまで長期間にわたって維持されてきた生物間相互作用にミスマッチが生じる可能性がある.その結果として,生物多様性にますます重大な影響が生じるかもしれない.本研究では,そのような観点から研究を行った.
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