研究課題/領域番号 |
20K21857
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平木 岳人 東北大学, 工学研究科, 特任准教授 (60550069)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | アルミニウムドロス / 廃棄物 / リサイクル / 水処理 / 悪臭除去 / 硫化水素 / 水酸化アルミニウム / 無害化 / 資源循環 / ドロス / アルミニウム |
研究開始時の研究の概要 |
アルミニウムドロスの処理問題解決には、ドロスを簡易に無害化する技術と、無害化したドロスの有効利用技術が不可欠である。本研究では無害化と有効利用の2つの技術開発によるドロス問題解決のため、実ドロスの収集分析と簡易無害化技術として湿式処理機構の解明を行い、その湿式処理技術の実用化を検討する。また、有効利用技術として悪臭吸着機構の解明を行うと共に、無害化ドロスの成型方法の検討と悪臭除去材料としての実用化検討を実施する。
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研究成果の概要 |
本研究ではアルミニウムドロス中の窒化物とメタル分を低コストで安全かつ簡易なプロセスにより水酸化物へと改質して構成相を酸化物と水酸化物にする湿式処理技術と、得られた改質ドロスを硫化水素等の毒性ガスや悪臭の吸着材として活用する材料開発技術の実用化に向けた挑戦的な研究を実施した。そこではドロスに対する10倍重量比の水を溶媒として水処理を50℃24時間行い、ドロスに含まれる塩素分や窒素分をほぼ無害化した。さらに無害化したドロスについて硫化水素に対する除去能評価を行い、酸素共存下において高い除去能を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全国各地でアルミニウムドロスの投棄による環境汚染がいつ起こってもおかしくない状況にあって、本研究にて提案するドロスの湿式処理は、現行システムで利用困難でありドロス問題の核であるメタル分含有率の低いドロスを無害化できる方法となった。湿式処理条件として50oC程度の温水をドロスの質量比で10倍用いることで24時間以内に低品位ドロス中のメタル分と窒化物をほぼ無害化可能である。1000oC以上の高温処理やそれに伴う燃料を使用しない安価な処理であり、本基礎データはドロスの無害化対策に対して直接的に貢献できる成果となった。
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