研究課題/領域番号 |
20K21859
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
蔭山 健介 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (30272280)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 培養モニタリング / エレクトレット / アコースティック・エミッション / センサ / 発酵 / 光合成 / 微生物 / 発泡 |
研究開始時の研究の概要 |
発泡AEを用いた微生物の活動モニタリング技術の可能性を調べるため,空中,水中,生体中の超音波を高感度で検出可能なセンサであるエレクトレットコンデンサーセンサ(ECS)を用いて微生物の活動に伴い生じる気泡の発生,合体,消滅に伴い発生するアコースティック・エミッション(発泡AE)を検出する。まず,液中で発生する超音波検出に優れたECSを用いて,酵母のアルコール発酵や藻の光合成などの微生物の活動に伴う発泡AEの測定技術を開発する。そして,発泡AEの発生挙動と微生物の活動量との関連を明らかにするすることで,微生物の活動状態を24時間リアルタイムでモニタリング可能な技術の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
研究代表者は,空中,水中,生体中の超音波を高感度で検出可能なセンサであるエレクトレットコンデンサーセンサ(ECS)の開発を行ってきた。開発したECSを用いることで,微生物の活動に伴い生じる発泡AEの検出を試みた。その結果,ショ糖溶液中でのイースト菌の発酵,もろみ中の酵母の発酵,藻類の光合成に伴う発泡に起因するAEを多数検出することができた。そして,測定されたAEの発生挙動は発酵や光合成の活性と関連があり,検出されたAE数は発酵による培養液の糖度の変化や藻類の乾燥重量と強い相関を示した。これらの結果から,ECSを用いたAE測定は簡便に微生物の培養状況を把握する手法として有用であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物は,有機物を分解することで生命活動に必要なエネルギーを獲得しており,その副産物を用いて発酵食品のような物質生産が行われている。例えばアルコール発酵などは,バイオエタノールとして燃料にも使用され始めており,発酵生産技術の改良は重要な課題である。ECSを用いて微生物の活動 に起因するAEを測定することで,微生物の培養状態をリアルタイムにモニタリングできれば,活動状態に応じた管理を行うことで発酵生産効率の向上に大きく寄与すると考えられる。また,ブルーカーボンのような野外での水生植物の生育状態を把握することにも貢献できると予想される。
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