研究課題/領域番号 |
20K21861
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
笠井 大輔 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (80452085)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アルデヒドデヒドロゲナーゼ / 天然ゴム / ポリイソプレン / オリゴイソプレンアルデヒド / 天然ゴム分解菌 / イソプレンオリゴマー / プレニルトランスフェラーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
パラゴムノキから生産される天然ゴムは、世界で年間2千万トン以上の生産量を誇り、様々な工業分野で広く利用されている極めて有用な資源であるが、それらの廃棄物は燃焼や埋め立てによって処分されているのが現状である。しかし、持続可能社会を実現させるためには、廃棄天然ゴムを含む有機廃棄物の循環システムの構築が必須である。本研究では、天然ゴム分解酵素とポリイソプレン重合酵素の機能を利用して、ポリイソプレンゴムの分解と重合の同時反応を可能とする「ゴム再生システム」を創出し、世界に先駆けた分子レベルでのポリイソプレンゴム再生技術の基盤構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、Nocardia sp. E1株を用いた天然ゴム再生産系の確立を目指して、天然ゴム代謝経路において不明であった中間代謝物 (オリゴイソプレンアルデヒド: OIA)の分解に関与するアルデヒドデヒドロゲナーゼ (ALDH)遺伝子の単離と解析を行なった。その結果、構成的に発現し、NAD+に親和性が高いALDH (AldH)が、5つのイソプレンからなるOIAを特異的に酸化することが示された。aldHの破壊によってIR生育能とOIA分解能が顕著に低下したことから、本遺伝子がE1株のOIA分解に重要であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で特定したALDHは、特定のOIAを脂肪酸 (多価不飽和脂肪酸)へと変換する。多価不飽和脂肪酸は、界面活性剤や潤滑油、バイオディーゼル燃料などに利用可能であることから、LcpとALDHの2つの酵素を大量生産し、それらの酵素反応を利用した天然ゴム変換系を確立することによって、天然ゴム資源を原料として脂肪酸等の有価物を生産できるシステムの構築につながると期待される。
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