研究課題/領域番号 |
20K21867
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
木村 啓志 東海大学, マイクロ・ナノ研究開発センター, 教授 (40533625)
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研究分担者 |
喜多 理王 東海大学, マイクロ・ナノ研究開発センター, 教授 (90322700)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | マイクロ流体デバイス / ソレー効果 / トリチウム水 / 分離技術 / 熱拡散現象 / トリチウム / 水素同位体 / 放射能汚染水 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、原子力発電所で発生する汚染水に含まれるトリチウム水処理への応用を目指して、マイクロ流体工学と非平衡熱力学を融合させた新規同位体分離法の技術基盤の構築を目的としている。具体論として、微小空間における熱拡散現象(ルードヴィッヒ・ソレー効果)によって場の溶液濃度を不均一化し、形成された濃淡溶液層を層流により分離回収可能なマイクロ流体デバイスを開発する。さらに、これを用いてトリチウム水と軽水の分離効率最適化検討を実施し、本手法の有用性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、放射能汚染水に含まれるトリチウム水処理への応用を目指して、マイクロ流体工学と非平衡熱力学を融合させた革新的な水素同位体分離法の技術基盤構築を目的とした。具体論として、微小空間における熱拡散現象(ルードヴィッヒ・ソレー効果:以下、ソレー効果)によって場の溶液濃度を不均一化し、形成された濃淡溶液層を層流により分離回収可能なマイクロ流体デバイスを核とする水素同位体分離システムを構築した。これを用いて主に重水、トリチウム水と軽水の分離効率最適化検討を実施し、本手法の有用性を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、化学的特性が酷似しているが故にこれまで有効な分離手段がなかったトリチウム水処理技術を、ごく微小な物理学的特性差に着目し、マイクロ流体デバイス技術とソレー効果という全く新規の組み合わせによって解決しようとする、まさに萌芽研究であった。本研究で提案した手法は、社会的要求(ニーズ)が極めて高く、申請者らの研究グループが有するマイクロ流体デバイス作製・流体操作技術とソレー効果についての実験的知見(シーズ)をもって初めて実現可能となる新たなものであり、本研究は挑戦的萌芽研究において提案手法の基礎を固め、実現可能性を探るに相応しい課題であった。
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