研究課題/領域番号 |
20K21869
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 京都先端科学大学 (2021-2023) 早稲田大学 (2020) |
研究代表者 |
長濱 峻介 京都先端科学大学, ナガモリアクチュエータ研究所, 助教 (70754745)
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研究分担者 |
菅野 重樹 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00187634)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 人工循環器系 / ハイドロゲル / 分解 / 乾燥抑制 / 安定化と不安定化 / 物質供給 / 循環系 / 流路 / リソグラフィー / 3Dプリント / アクリルアミドゲル / アルギン酸カルシウムゲル / 光重合開始剤 / 人工循環系システム / 状態維持 / 環境負荷低減 / 溶解 / 構造変化 / 機械設計論 / 構成知 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,機能停止した機械が自己融解する仕組みの実現を目指す.機械や建物等の人工物は,長期間の使用を想定設計されるため,その機能を果たさなくなった際にも環境中に長期間存在することとなる.この「長期間存在」することは,人工物が機能している間は利益をもたらすが,機能しなくなった時には環境に負荷を与え環境破壊を招くなどの不利益が生じる可能性が存在する.本研究では,人工物が活動している間は安定的で,活動しなくなったら不安定化し分解するという仕組みを,人間の身体の物質供給系の仕組みを模倣することで実現することを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究は,材料内に循環路を埋め込み,循環路からの物質供給により材料の安定化(乾燥の抑制など)と不安定化(材料の分解など)を実現することを目指したものである.研究期間中に,対象材料をハイドロゲルとして流路構造を埋め込むことで,乾燥を防ぐための水や,材料を分解するためのキレート剤を材料に供給する機構,および分解する材料を開発した.また,流路の内部で動的に変化することで,材料の機能を変化させるためのマイクロカプセルの製作を行った.ロボット等の自律的に働く機械システムにおける,活動時には材料を安定化させ活動を維持し,故障で停止した際には材料を不安定化させ構造を破壊し環境負荷の減させる機能に繋がる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大部分が水で構成されるハイドロゲル材料に循環路を通し,水や分解剤などの物質を材料に供給することで,材料単体では実現できない機能が達成できるようになる.例えば,従来は乾燥などで機能が失われ,ロボット等の機械に適用が困難であった材料を,安定的に運用できるようになり,適用可能とする.また,能動的に材料を分解する物質を供給することで材料の分解を促進し,人工物が壊れた際の環境中への残存による環境負荷を低減できる.これらの機能は,自律的な機械システム(ロボットなど)が様々な環境中で働くことになる将来,システムを安定的に活動させ,故障時には自然に還ることによる環境負荷の抑制に必須であると考えている.
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