研究課題/領域番号 |
20K21886
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
池田 浩也 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (00262882)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 生体情報センサ / 熱電変換 / フレキシブルデバイス / 酸化亜鉛 / ナノ結晶 / マイクロ波支援ソルボサーマル合成法 / マイクロ波励起水熱合成法 / フレキシブル熱電発電素子 / 自己発電 |
研究開始時の研究の概要 |
長期間,継続的に患者の生体信号をモニターする際に,患者の生活・行動の自由を確保するためには,検査機器のワイヤレス化が必要であり,センシングや無線送信に要する電力を確保することが不可欠となる.本研究では,フレキシブル熱電発電デバイスの構造に着目して,発電デバイス自体に生体信号センシング機能と信号増幅機能を付加することを目指す.これにより,増幅回路が不要で,省電力かつ小型の自己発電型生体センサの実現が期待できる.
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研究成果の概要 |
マイクロ波支援ソルボサーマル合成法により,従来法より短時間(100分の1)で垂直かつ密にZnOナノロッドをNiCu布上に形成することに成功した.またナノロッド長を制御できることも見出した. 3種類の導電性布材料で試作したフレキシブル熱電デバイスにおいて,温度差に応じた出力電力を得た.異種布間の接続方法を工夫して電気的接触抵抗を抑制し,内部抵抗を低減した. アルメルクロメル熱電対とコンデンサを用いて,熱電発電デバイスのセンサ・増幅機能の模擬実験を行った.周期的波形がコンデンサを通して熱電対端子で観測され,熱電対の数に応じて信号振幅も増加した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究にて,熱電対とコンデンサを用いた模擬実験ではあるものの,熱電発電デバイス構造を使って増幅機能を持つセンシングの可能性を示すことができたことは,新しい自己発電型センサ構造への展開が期待できる意味でも大きな成果である.その基盤となるフレキシブル熱電材料の性能向上の観点から,長尺の酸化亜鉛ナノロッドを垂直かつ密に,短時間で形成する手法を確立したことは,生体センサへの応用のみならず,エナジーハーベスターとしてカーボンニュートラル社会の実現に向けても非常に意義がある.
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